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ドジャース・大谷翔平に地元紙が水原元通訳の違法賭博疑惑説明求める「大人になれ」「沈黙は憶測を招く」
3/24(日) 4:00
ドジャースの大谷翔平投手(29)の元通訳・水原一平氏(39)が違法賭博に関与した疑いで解雇された問題で米大リーグ機構(MLB)は22日(日本時間23日)、「調査を開始した」と声明を発表した。米スポーツ専門局ESPNは19日(同20日)に行った水原氏への電話取材の内容を公開。「彼(大谷)にこのことを言いたくなかった」などと明かしている。ドジャースは韓国・ソウルでの開幕シリーズを終え米国に帰国。28日(同29日)には本拠地開幕戦(VSカージナルス)も控えており今後、大谷への聴取などがあれば試合出場への影響も懸念される。
最大のスターを巻き込んだ騒動に、MLBも動いた。「報道を通じて疑惑を知り、情報を集めている。調査部(DOI)が調査の手続きを開始した」と声明を発表した。規定では「違法なブックメーカー(賭博業者)と賭けをした選手や審判員、リーグ職員らは行為の事実や状況に応じ、コミッショナーが適切とみなす処分の対象となる」などと定められている。
大谷サイドは「巨額窃盗被害者である」との声明を出している。だが今後、MLBから大谷本人も調査される可能性はある。もし、違法スポーツ賭博に関わったと認定された場合、処分を受けることもあり得る。AP通信は、日本の国税庁に相当する内国歳入庁(IRS)が水原氏を捜査していると伝えている。
全国紙USAトゥデーによると、直近で選手がギャンブル関係で処分されたのは、15年にJ・コザート投手(当時マーリンズ)が違法スポーツ賭博に賭けていた件。野球には賭けていなかったことが確認され、罰金処分のみで出場停止などは課されていない。2年前にはドジャースなどで活躍したプイグ選手も違法賭博を行ったとして捜査対象となった。もし、選手が野球に賭けていた場合、自身が関わってなければ自動的に1年間の出場停止。出場試合に賭けていた場合、89年のピート・ローズのように永久追放処分になる。
水原氏はスポーツ専門局ESPNの取材に当初、大谷が借金の返済に同意し、2人は大谷のPCで大谷の銀行口座にログインし、数か月にわたって8、9回、それぞれ50万ドル(約7500万円)の取引を行ったなどと説明したが、後に撤回した。20日の試合後、ギャンブル依存症を謝罪し、フリードマン編成本部長が「大谷が借金の肩代わりをしている」と説明したという。複雑な英語で理解できなかった大谷はホテルへ向かうバスの中で、別の通訳から説明されて初めて状況を知ったという。
問題発覚後初の試合となった21日のパドレス戦には「2番・DH」でフル出場したが、試合前のクラブハウスにも、グラウンドでの練習にも姿を見せなかった。試合後は関係者の徹底ガードの中「お疲れした」と報道陣に向け数回あいさつしただけでバスの中に消えた。
地元紙「ロサンゼルス・タイムズ」は22日(同23日)、「大人になれ」と題したコラムで「沈黙は臆測を招く」とし、大谷に説明を求めた。長距離フライトでロサンゼルスに戻ったド軍は23日(同24日)は休養日で、24日(同25日)から再びオープン戦3試合(VSエンゼルス)で調整し、本拠地開幕戦を迎える。MLBの調査を含めた大谷の今後に注目が集まる。
水原氏の写真をインスタから削除 〇…大谷が自身のインスタグラムから、水原氏が写っている写真を23日にすべて削除した。主に24時間で消えるストーリーズを更新していくスタイルだが、トラウトと水原氏との3ショットなどを投稿していた。だが日本時間23日午後6時30分までには水原氏の姿が大谷の投稿から消えた。21日には、インスタの相互フォローを解除していた大谷。これで“完全決別”となった。