『マルス』は、『3年A組-今から皆さんは、人質です』や『最高の教師 1年後、私は生徒に■された』(どちらも日本テレビ系)などを手掛けたヒットメーカー・武藤将吾氏が脚本を手掛けた「青春“クーデター”サスペンス」(公式サイトより)。物語は第6話(2月27日放送)から「第2部 復讐篇」に突入しているが――。
ドラマ制作会社関係者は話す。
「初回の時点で平均世帯視聴率5.7%(関東地区/ビデオリサーチ調べ)と数字が振るいませんでしたが、第7話(3月5日放送)は世帯3.1%に下落し、個人も1.7%と厳しい。
そして、現在、テレビ界が最重要視している13~49歳のコア視聴率に至っては、0.8%という極めてマズい数字となってしまいました。これは、GP帯のドラマでは抜けて最下位の数字ですね。ゴールデン帯の主演ドラマが、ファンしか見ていない、いや、ファンも見ていない感じのコア視聴率0%台……。“俳優・道枝駿佑”の今後のキャリアも心配になってしまうほどの低視聴率です」
道枝は、グループ活動以外に俳優業に力を入れており、初主演映画『今夜、世界からこの恋が消えても』(2022)では、『第35回日刊スポーツ映画大賞・石原裕次郎賞』の「石原裕次郎新人賞」と「ファンが選ぶ最高演技賞」を受賞。
連ドラでも、広瀬アリス(29)主演の『マイ・セカンド・アオハル』(TBS系/2023年10月期)で広瀬のお相手役を好演していた。
「そんなキャリアを経て、道枝さんにとって初の “ゴールデン帯主演の連続ドラマ”としてスタートしたのが『マルス』でした。
カリスマ性あふれる金髪の高校生・美島零(通称ゼロ)が、落ちこぼれ高校生たちと動画集団『マルス』を結成して”大人“に反旗を翻していく、という王道のストーリーですが、数字は壊滅的に悪いと。
もちろん、主演の道枝さんだけのせいではありませんが、”ガッカリ作品の主演“という悪いイメージがついてしまっては、今後の俳優活動にも影響を及ぼしかねないですよね」(前同)
■道枝目当ての視聴者も脱落者が続出
『マルス』に対しては、道枝目当てで視聴したファンからも、
《我が家の なにふぁむ(みっちー担)が「しんどい」と言ってリタイア》
《みっちー出るから楽しみにしてたのに演技酷いし内容がファン獲得目当てのみのよくある内容でもう萎えてしまった》
《物語としてやりたいことは分かるんだけど全体的に設定や演出などが安っぽい……》
といった、特に脚本・演出に対する不満の声がX(旧ツイッター)に寄せられてしまっている。
「脚本は“高校生vs大人”の構図で分かりやすく、キャラも立っている。良くも悪くも少年漫画みたいなシナリオです。道枝さんのファン層でもある若いT層(13~19歳)をかなり意識していると思われます。
ただ、分かりやすさを重視しすぎて説明が大雑把だったり、力業なところも目立ちますね」(テレビ誌編集者)
たとえば第7話ではゼロ(道枝)が警備室に催眠ガス弾を投げ込み無力化する――という展開があったが、どうやって催眠ガス弾を用意したのか説明はなかった。今後、明らかになる可能性はあるが……。
「演出面も、“主人公が意味深なことを言ってから、チームの1人ずつが大きな効果音つきでカメラがアップになる”など、ちょっとオーバー。高校生グループが主人公の大人に反旗を翻すドラマという点も含めて、Xでは好意的に解釈したファンから《平成初期的なストーリー》《展開に90年代~00年代の懐かしいがある》といった声もありますが、逆に言えば全体的にテイストが古い、ということでもあるでしょうね」(前同)