文書は「2月吉日」付のA4判1枚で、建設関連の業者を束ねる後援会「建学会」の会長と、堀井氏の連名。派閥や個人のパーティーが開けない中、「広大な土地を選挙区とする議員は日々の活動経費が枯渇し、活動に支障が出ている」と訴えている。経費の具体例に人件費や事務所管理費、ガソリン代などを挙げ、「1口5万円で出来れば1社2口以上」を、堀井氏が支部長を務める同党北海道9区支部に寄付することを求めた。
堀井氏周辺は「1月に予定していた内閣府副大臣の就任祝賀パーティーが事件の影響で開けなかったのが痛かった。今は本当に活動資金がなく苦しい」と理解を求める。これに対し、文書を目にした9区支部関係者は「順番がおかしい。事件の釈明もないうちから無心に歩いたところで、反感を買うだけ」と首をかしげる。
実際、同党浦河支部を訪ねた10日、事件の謝罪に加え資金援助を求めた堀井氏に対し、対応した上田正則支部長が「もう少し 矜持きょうじ を持って」とたしなめる場面もあったという。上田氏はさらに「政治家の出処進退は、自分で判断すべきだ」とも迫った。取材に対し「早期の辞職を求めたつもりだ」と話すが、堀井氏は続投に意欲を示したという。
おわび行脚を巡って堀井氏は、地元北海道議らを伴って2月上旬にも始める方針を固めたが、昨春初当選した新人道議らが「我々の当選前の話まで責任は持てない」などと反発して一転、見合わせる流れに。結局、道議を帯同しない形で9日の三石支部(新ひだか町)からスタートした。