あわせて読みたい
なぜブラジルのサッカーチームが「追悼・鳥山明」を次々と表明するのか…ドラゴンボールとの意外な共通点
■漫画・アニメファンにとどまらない鳥山氏への追悼
TVアニメシリーズ「ドラゴンボール」で世界的な人気を博した漫画家の鳥山明氏が3月1日に他界し、同月8日に死去が公表されたことで、故人への追悼の意が世界中で表明されている。
ここブラジルでは、筆者もかねて「ドラゴンボール」関連作品の人気が高いことを肌で感じていたが、鳥山氏への追悼が、いわゆる“オタク界隈”にとどまっていないことから、作品が及ぼした社会的影響が、他のアニメ作品と桁違いに大きいものであることを実感する。
特に驚きなのは、鳥山氏がスポーツ選手でなかったにもかかわらず、同氏を悼むサッカークラブや選手が多いことだ。
世界のサッカー界から寄せられたSNSにおける追悼をまとめた。
■ドラゴンボールをモチーフにしたコメントを発表
ヨーロッパサッカー5大リーグに数えられるフランスのリーグ・アンは、英語版公式Xで「Thank you, Akira Toriyama」のコメントとともに、目下同リーグ首位を独走中のパリ・サンジェルマンFCのサポーターグループが過去に行ったコレオグラフィーをコラージュして掲載した。
画像の下半分の孫悟空のものは2018年のリーグ通算7度目の優勝をかけた試合でのコレオグラフィーで、画像上半分の2019年のものは前年達成した7度目の優勝をドラゴンボールの7つの球になぞらえ、現れた神龍(シェンロン)をモチーフにしたものだ。漫画の原案をしっかりと表現していることに理解度の深さが感じられる。
イタリアのセリエA英語版公式Xもまた「カルチョ(サッカー)とドラゴンボールで育った」とのコメントとともに悟空の衣装を着た少年がサッカーの中継とドラゴンボールの放送を2台のテレビで同時に観賞する背中姿のイメージ写真をポストした。世代を超えた人気を示すために2台の古いテレビをセットに使用するなど作り込んだ写真には「私もそうだった」「泣ける」など共感を示すコメントが寄せられている。
~中略~
それにしても、サッカーと漫画家という一見共通点が見えなさそうなジャンルにおいて、どうして多くのサッカークラブが哀悼の意を表明したのか。
SNSでの鳥山氏へのオマージュを手掛けたインテルナシオナル広報担当者は、その理由を熱く語ってくれた。
「私たちのクラブがこれまで世界一になれたのは唯一、日本で開催された大会においてでした。わずかなことですが、私たちも鳥山氏と日本の皆さんに心を寄せるべきだと思いました」
「いまはサッカー選手もサポーターもアニメを見て育つ時代です。ドラゴンボールは、アニメが文化のメインストリームとなることを導いた作品です。その作者を失うということはアートの世界に限らず、すべてのファンにとって大きな損失を意味するのです」
「ゴール後のポーズやキャラクターの絵が入ったスパイク、スタジアムでのコレオグラフィーなどを見れば、多くのサッカー関係者とサポーターもまた鳥山明のファンであることがわかります。困難を乗り越える粘り強さには誰もが共感することをドラゴンボールの人気が示してくれました」
■ブラジルの東洋人街での反応
サンパウロの東洋人街リベルダージ地区は、世界を席巻中のアニメと日本食人気により、かねてあったにぎわいが、週末ともなればもはやカオス状態だ。鳥山氏他界報道の後、最初の週末に地区を訪れると、案の定「亀」や「悟」の文字がプリントされたドラゴンボールTシャツを着た人が、あちこちで見受けられた。
街角やショッピングモールでドラゴンボールを愛する通行人をつかまえて、なぜ作品がサッカー界までも魅了したのかを尋ねてみた。
ブラジル南部ポルトアレグレ出身でグレミオ・サポーターのジエゴ・ゴンサルヴェス・サントスさん(40)は、自らのチームがXで鳥山氏オマージュの画像を投じたこと知っていた。ドラゴンボールは90年代の地上波開始当時からのファンだ。
※続きは以下ソースをご確認下さい
3/13(水) 17:17
プレジデントオンライン
https://news.yahoo.co.jp/articles/e815dff1a929c6c099f56b9615535044edb317ed