あわせて読みたい
愛知県の平日休校「学校ホリデー」…県知事「今年も実施します!」名古屋市「今年は実施しません!」
「相当な効果」胸を張る大村氏
学校ホリデーは11月27日の「あいち県民の日」までの1週間に平日1日を市町村や各学校が休校にする制度。保護者も休みを取って家族で過ごしてもらうのが狙いだ。初めてとなった今年度は県内全54市町村が参加し、土日や祝日と合わせて3~4連休にした。
午前10時からの定例記者会見で大村知事は、県民2200人を対象にしたインターネット調査で、約4割の保護者がホリデーに合わせて休みを取ったとの結果を示し「(企業などに)想定を超える浸透があり、来年度につなげたい」と胸を張った。対象の子供がいる保護者の約半数が制度を「良いことだ」と評価し、教職員の有給休暇の取得が進んだほか、6割超の県内の観光施設で平年に比べ入場者が増えたとしている。
「有意義でない」名古屋市教委
会見終了直後の午前11時過ぎ。名古屋市議会本会議では坪田教育長が来年度はホリデーを実施しないと説明した。市立学校に子供が通う保護者を対象にしたアンケートでは、約3割の6万6110人が回答し、うち34%が「子供にとって有意義でなかった」「あまり有意義でなかった」と答えたという。「祝日ではないため親が休むことができず対応に困った」との声も寄せられ、坪田教育長は「重く受け止めている」と述べた。
ホリデーを巡っては、河村たかし市長が「働く一人親を苦しませるな」と反発し、一時参加しない方針を示した後、11月24日を休校日にした経緯がある。午前11時15分ごろから2回目の会見をした大村知事は「残念なこと。7割が良かったと言っている。県民市民の意向に沿わない判断をどうしてしたのか、究明しなければいけない」と語気を強めた。
これに対し、名古屋市教委のある職員は「多数決で決めることではない。3割超は見過ごせない数字なのに」と困惑した様子を見せた。市は保護者が休みやすい環境など社会情勢を見極めた上で、2025年度以降の実施は再度検討する。【川瀬慎一朗、酒井志帆】
毎日新聞 2024/3/5 22:24(最終更新 3/5 22:25)
https://mainichi.jp/articles/20240305/k00/00m/040/282000c