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「安樂パワハラ問題」でイメージ悪化した田中将大の「異変」とさらなる「心配事」
安樂問題に関しては、田中がパワハラ現場にいながら止めることをしなかったとの関係者の証言も浮上したが、球団が行った選手らへのアンケート調査の結果を踏まえて、安樂以外に処分される選手はいなかった。
前編記事『「絶対に許さない」「引退してほしい」…楽天から安樂が去ったのに、それでも止まない「憎悪」の理由』では、複数の後輩へのパワハラを行っていた安樂智大が楽天を退団したことによるチームの変化などについて報じたが、安樂の兄貴分である田中将大の言動もこれまでとは異なってきている。
田中も自身のSNSで〈自分もチームの年長者として、もっと後輩たちの様子に気を配り、気軽に相談され、問題があれば率先して注意すべきであった、意識が甘かったと反省しています〉と綴るにとどめ、以降、田中がこの件を公に向けて言及、発信することはない。
彼の中ではなんの影響もなかったことなのか。
「いえ、やはり安樂問題でイメージが悪くなったことは感じているんだと思いますよ。テレビの取材の受け答えなどは明らかに協力的になりました。ファンサービスも、これまでもサインをまったく書かないということはなかったですが、今キャンプではより多く応じるようになりましたね」（テレビ局スタッフ）
実際、今月20日のロッテとの練習試合で糸満の西崎球場を訪れたときにも移動の合間に多くのファンの要望に応えてペンを走らせる姿があった。
差し出された相手チームの色紙に対して
居合わせたロッテファンも嬉しそうに振り返る。
「球場の隣にある多目的広場には佐々木朗希もいて、彼のサインが欲しくて球場に向かう道で待っていたんです。しかし、佐々木は応じてくれず、がっかりしていたら広場の別の場所で練習していた楽天の投手陣が出てきた。マー君だけでなく岸や則本もいて、待っていたファンは一斉に彼らにサインを求めましたが、やっぱりマー君にお願いするファンが１番多かった。
中にはMarinesの印がある色紙を渡す人もいて、マー君も『えっ、いいの？これ、ロッテのだけど』と一瞬、戸惑っていましたが嫌がることもなかった。それを見て、別の人も恐縮しながら『私もすみません。お願いしていいですか』とロッテの色紙を差し出したんですが、マー君は『全然いいですよ』とサインしていました」
ファンの好感度は大いに上がったが、チームメイトとの関係性は距離があるままだという。
「もともと楽天に復帰したときから、後輩たちはレジェンドに対して近寄りがたさを感じてきた。それは田中にとっても寂しいことだったんでしょうが、みずから積極的に距離を詰めていくこともしない。それで安樂が田中の懐に入って気に入られたわけですが、パワハラを繰り返す安樂の後ろに田中がいる構図に、若手はますます田中に近づかなくなった。
目に見えてとまでは言わないですが、今もチーム内で浮いた存在で昼食時とかでも必要最低限の会話しかしていないのが現状です。昨季も田中が若手と飲みに行くこともあったんですが、その声掛けをしていたのは安樂だったので、彼がいなくなってより孤立してしまう可能性もあるでしょうね」（楽天担当記者）
それ以上に心配されているのが投手としての衰えだ。
突きつけられる開幕２軍の可能性
今季は残り３勝に迫った日米通算200勝達成の節目としたいシーズンだが、調整が順調に進んでいるようには見えないという。
「24日の中日戦でオープン戦初登板を１回無失点で抑えましたが、ルーキーの辻本倫太郎にストレートを簡単に痛打されてフェンス直撃の二塁打にされるなど内容は苦しいものだった。まだこの時期だから、オフに右肘のクリーニング手術をしたからという見方もできますが、今江敏晃新監督は記録がかかっているからといって特別扱いするつもりはないため田中もここまで飛ばし気味に調整してきている。
にもかかわらず球に力強さがない。チーム内にも『開幕ローテ入りは無理じゃないか』という見方が少なくなく、オープン戦で結果が残せなければ開幕２軍は十分あります。そのあたりがはっきりしないので、予定している200勝達成記念グッズの発売を開幕に合わせていいのかどうか、担当者は決めかねているそうです」（同前）
なによりも変えなくてはいけないのは、ピッチングのクオリティのようだ。
