【韓国人教授】 日本の漸進的衰退を呼ぶ二つの要因~クック・ジュンホ横浜市立大学教授

NO IMAGE

【韓国人教授】 日本の漸進的衰退を呼ぶ二つの要因~クック・ジュンホ横浜市立大学教授

1: 蚯蚓φ ★ 2021/07/13(火) 12:03:56.92 ID:CAP_USER
韓日間所得格差が最も大きかったのは1973年で、日本が韓国より9.8倍高かった(当時、韓国の1人当りGDPは407ドル.世界銀行資料)。その後、両国間所得格差は減って昨年は1.3倍まで狭まった(韓国3万1489ドル)。同じ物でどれくらい暮らせるかの購買力平価ではすでに2018年(韓国4万2487ドル、日本4万1696ドル)から韓国が日本を越え始めた。

隔世の感だ。「政治リーダーシップの未熟および個人判断能力の低下」という二つの要因から日本の漸進的衰退現象を掘りさげてみよう。

まず責任主体を曖昧に薄めてしまう「政治リーダーシップの未熟」だ。日本は仕事の処理の責任主体を問いにくい構造になっている。担当委員会が案を出して総会でその案を承認し責任を薄める。議長はいるが議事進行の役割に留まる程度だ。

コロナ19も東京オリンピック対応を見ても無責任構造があらわれる。コロナ19対処は自治体別対応であり、全体指令塔機能が発揮されない。首相が緊急事態宣言はするが、自治団体に責任を押し付けることができて自治団体は首相の対処が不十分だったと言い逃れることができる。

首相は口で甘言を乱発するが、責任は負わない。昨年3月当時、安倍晋三首相は主要7ヶ国(G7)首脳会議で「日本が(コロナ19を克服して)完全な形態で(オリンピック開催を)実現する、ということに支持を得た」と明らかにした。また、昨年11月、菅義偉現首相も東京オリンピックを「コロナ19を勝ち抜いた証しとして全世界から観客を受け入れて開催する」とした(朝日新聞7月9日付)。

オリンピックを10日後に控えた今、東京は感染者が増えて「無観客」競技が決まり、緊急事態宣言で営業活動が制限されて自営業者は泣き顔だ。無責任政治家と政治無関心国民が表わす衰退現象だ。

次に主体的に思考する「個人判断能力の低下」だ。ことを推進する時、マニュアルがあれば安心し、マニュアルがなければ不安に思う日本人たちだ。彼らが規則をよく守るのも「マニュアル社会」日本を代弁する言葉だ。新しい事態が起きればそれがどう展開するのか想像力を発揮し、適切な行動をする判断能力が大きく落ちる。

韓国人の感覚で言えば「アラソ(自分で考えてする)」見て真似することが苦手に近い。「決まった規則」により処理しなければならない日本人だからマニュアルなしに新しいこと着手には真に多くの時間がかかる。産業について遠回しに言えば、マニュアル通り製作する製造業には大きな力を発揮するが、自ら解決する情報通信技術(ICT)やフィンテク創業には弱点を表わす。

コロナ19事態で在宅勤務が増えGAFA(グーグル、アップル、フェイスブック、アマゾン)をはじめとする米国大企業はファインプレーする反面、日本の電子企業はすっかり参っている。先に述べた「漸進的衰退」という表現は韓国を含む他の国の所得が上がったという意味で日本の「相対的」衰退だ。

先端産業を支える基盤製造業、手の技術を利用するアニメは今後もしばらく日本の強みが維持されるだろう。それと共に日本人たちは日本という瓢箪型ビンの中で幸福を追求して行くようだ。所得水準は日本に肉迫したとしても、所得不平等と青年失業率がはるかに高い韓国が日本に比べて幸せな社会だとはいえない。パイを育てることとともに私たちがどんな社会を追求すべきか悩む合意形成努力が求められる。

クック・ジュンホ(鞠重鎬)横浜市立大経済学科教授

毎日経済(韓国語)
https://www.hankyung.com/opinion/article/2021071248101


続きを読む

続きを見る(外部サイト)

ニュースカテゴリの最新記事