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INAC神戸が身売りを電撃発表 皇后杯7度目制覇から1カ月…大栄環境Gに全株式譲渡 名称変更せず
https://www.sponichi.co.jp/soccer/news/2024/02/26/kiji/20240226s00002000421000c.html
[ 2024年2月26日 16:01 ]
パリ五輪出場をかけた女子五輪最終予選第2戦・北朝鮮戦(28日・国立)を前に、女子サッカー界に激震が走った。名門・INAC神戸が「アスコホールディングス」から「大栄環境株式会社」に株式譲渡されることが26日、決定。3月1日付で新経営体制が発足する。
INAC神戸レオネッサを運営するアイナックフットボールクラブ株式会社が同日に神戸市内で会見を開き、アスコから大栄環境グループ(G)に株式が100%譲渡され、連結子会社とする譲渡契約が締結されたと発表した。「INAC神戸」のクラブ名は変更せず、本拠も引き続き神戸市に置く。
アスコの文弘宣会長は「設立から20年経ったら私よりも経済力のある会社に引き継ぎたいとかねてから考えていたが、コロナもあったのでこのタイミングでの引き継ぎとなった。より発展させていただける方にと思っていたので、大栄環境さんとは素晴らしい出会いとなった」と、クラブのさらなる発展を願っての株式譲渡だったことを強調した。
大栄環境の金子文雄社長は「23年にわたって六甲アイランドで事業をしてきましたので、地域への貢献という思いも込めてクラブを引き受けさせていただくことになった。皇后杯の試合を見させていただいたが、奇跡の優勝にワクワクしながら見させていただいた。今後は私もクラブ経営の一員として盛り上げていきたい」と語った。また「現在も非常に成熟したチーム。世界に名を高めるチームになっていってほしい」と願いを込めた。
INAC神戸は01年11月に設立。「アスコホールディングス」の文弘宣会長の後押しを受けてチーム強化を推し進め、06年にはなでしこ1部リーグに昇格した。10年に全日本女子選手権(皇后杯)でクラブ初タイトルを獲得すると翌11年には澤穂希、大野忍、近賀ゆかりら大型補強に成功。13年に女子サッカー三冠((リーグ、リーグ杯、皇后杯)を成し遂げるなど黄金期を築き、数多くの女子日本代表選手を輩出した。
21年9月に開幕したWEリーグでは初代女王。23―24シーズンも首位に付けている。なでしこジャパンに招集されているGK山下杏也加やFW田中美南らを含めて選手には24日前に説明しているという。
INAC神戸は、今年1月27日にヨドコウ桜スタジアムで行われた第45回皇后杯で三菱重工浦和を破り7大会ぶり7度目の女王に輝いた。試合は、1点を追う後半終了間際にFW高瀬愛実(33)がPKを決めて延長戦へ。1―1のまま突入したPK戦を6―5で制した。
◆国内タイトル
WEリーグ 1回(2021~22)
なでしこリーグ1部 3回(2011、 2012、2013)
なでしこリーグカップ 1回(2013)
皇后杯 JFA全日本女子サッカー選手権大会 7回
2010、2011、2012、2013、2015、2016、2023
◆国際タイトル
国際女子サッカークラブ選手権 1回(2013)
日韓女子リーグチャンピオンシップ 1回(2012)