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K-1復帰の石井和義氏、復興支援の鈴木千裕を絶賛&朝倉未来にも期待 武尊ら“離脱組”や野杁正明にも言及
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K-1創始者であり初代プロデューサーで、先月から現体制のK-1に「アドバイザー」として復帰することになった石井和義氏が、メディアに向けた取材会を開催。地震の被害を受けた能登半島で復興支援イベントを開催する、RIZINフェザー級王者の鈴木千裕を絶賛した。
日本格闘技界のさまざまなトピックスついて語る中で、令和6年能登半島地震で被災した石川県金沢市で来月2日にチャリティーイベントを開催する鈴木について、石井氏は「彼は今やるべきことを分かっている。RIZINはすごい」と高く評価。「K-1もいち早くやらないといけない。売名行為と言われようと、やらないと何も動かない」と迅速な行動力の必要性を訴えた。
さらに、BreakingDown代表の朝倉未来にも「そういうことをやってほしい。地元の不良を集めて金沢で大会をやって寄付するとか。そうやって能登に日本中の注目を集めることが大事なんですよ。若い人たちには動いてほしい」と期待を寄せ、「千裕がんばれ!」とエールを送った。
また、『THE MATCH 2022』後に武尊や安保瑠輝也、芦澤竜誠など人気ファイターが続々とK-1を離脱している現状について「人気選手がより上を目指して離脱するのは、仕方がない。K-1が数年前にファイターが世界で活躍できる舞台を作ってあげていれば、残って頑張ってくれただろうけど、それができなかった」と悔しそうに振り返る。
続けて「ファイターだったら、2000人の後楽園ホールより、何万人も入る派手な舞台で目立ちたいのは当然」と離脱した選手たちに理解を示し、「MMAと同じ規模の“立ち技のマーケット”を作らないと未来がない」と危機感も持っている。
MMAとの差別化に「サッカーとアメフト」を例に挙げ「サッカーはシンプルなルールで分かりやすいから世界中に広がった。K-1もMMAに比べてシンプルだからさらに広がる可能性を秘めている。K-1選手の皆さん、楽しみにしていてください」と胸を張った。
しかし、世界中に散らばっていた「K-1」の商標を現在のオーナーが買い戻し、改めて世界進出ができる準備が整った現体制のK-1では「以前のように“世界のK-1”に戻せるので、世界で闘いたい選手もこれから出てくるはず。ちょうど今はその過渡期なんじゃないかな」と、数年後のK-1のさらなる飛躍を約束した。
なお、3月20日に開催の『K-1 WORLD MAX』(国立代々木競技場第一体育館)の70キロトーナメントへの参戦を呼びかけていた、K-1同級王者の野杁正明について「出た方がいい。K-1を飛び出そうと思っているかもしれないけど、このトーナメントに勝ってからでもいいんじゃない。その方がファイターとしての価値が上がるよ」と改めて参戦をオファー。
「人間関係や契約については分からないし、失礼なことを言ってたら許してね」とフォローもしていた。
石井氏は1993年にK-1を設立。アンディ・フグやマイク・ベルナルド、ピーター・アーツらヘビー級のキックボクサーによるトーナメントを開催し、フジテレビで放送されると日本中に“格闘技ブーム”が巻き起こった。2002年にはPRIDEとの共催で旧・国立競技場で初めての格闘技イベント『Dynamite!!』を開催し、9万人以上の観客を集めるほどの成功を収めた。
しかし、同年に法人税法違反(脱税)の容疑で逮捕され、最高裁まで争ったが有罪が確定。刑期を終えてからは「プロ格闘技には関わらない」と明言し、陰ながら格闘技界を見守ってきた。
その間も「何度もお誘いがあったがお断りしてきた」と振り返ったが、現在のK-1のオーナーが世界中に散らばっていた「K-1」の商標を時間をかけて全て買い戻したことで、「やっとK-1が改めて世界で展開できるようになった。そのタイミングでオーナーに声をかけてもらったので、恩返しのつもりでアドバイザーをやらせていただくことになりました」と経緯を説明した。
自身の立場は「ファンとK-1の中間の人という認識を持ってもらいたい」とする。期待される役割は「世界中の格闘技関係者なら誰もが知ってる『K-1』というブランド力を最大限の強みにして、K-1をサッカーや野球と並ぶくらいのメジャースポーツにするために、世界に発信していく」ことだ。実際、アドバイザー就任が発表された直後から、世界中の関係者からファイターの売り込みが寄せられているという。