2024年2月20日 9:48
NNN と読売新聞が16~18日に行った世論調査では、支持する政党は「なし」が最多でした。自民党の支持率は政権復帰以降で最低となり、野党も伸び悩んでいます。2009年の政権交代の際も自民党は支持を失いましたが、当時とどう違うのでしょうか。
■自民党の支持率が低い背景は?
有働由美子キャスター
「『支持する政党はない』と答えた人の割合は52%でした。NNNと読売新聞が16~18日に行った世論調査(全国の有権者に電話、1083人回答)で政党別の支持率を見ると、自民党が24%、野党の立憲民主党が5%などとなりました」
「最も割合が大きいのが『支持政党なし』です。驚く数字ですよね」
小野高弘・日本テレビ解説委員
「自民党の支持率24%というのは、2012年に政権に復帰して以降で最低です。なぜ低いのか、世論調査から見てみます」
「政治資金パーティー問題への対応について、『派閥の解散を決めたことが信頼回復につながると思わない』と答えた人は76%。『党の調査が実態解明につながると思わない』は77%、『派閥幹部らは十分説明していると思わない』は93%に上りました」
有働キャスター
「自民党への厳しい目は、かなりのものですね」
■政権交代1年前、民主に26%台の支持
小野委員
「自民党の選挙対策委員長の小渕優子議員は『今は厳しい。2009年に自民党が野党に転落した時のことを思い出します』と言いました。当時の政党支持率はどうだったのでしょうか」
「(福田内閣だった)2008年8月、自民党支持率は34.3%で、野党第一党の民主党は26.3%。民主党はまだ自民党に届いていません。(麻生内閣に交代した)1年後の2009年8月、自民党の支持率は30.0%になり、民主党は32.1%。逆転して政権交代しました」
「1年前に民主党に、26%台の支持率があったことが分かります。そこから6ポイント上げての逆転です」
■野党が受け皿にならない理由は?
有働キャスター
「この時は『与党がダメなら野党に入れる』と、政権を選択するつもりで投票した人が多かったですよね」
小野委員
「今はなぜそうなっていないか。立憲民主党の議員は『野党の数が多く、立憲と維新が野党第一党争いをしている。この状態だから受け皿になれていない』と話します。このことがよく分かる例が、去年の衆議院千葉5区の補欠選挙です」
「政治とカネの問題で辞職した自民党議員の補欠選挙でした。野党はチャンスでしたが、立憲民主、国民民主、維新、共産と軒並み出馬して票が割れ、自民党候補が勝ちました。こういうことが野党の悩みです」
■若者は政治をどう見る…意識調査
小野委員
「若い人が中心になって行った、政治に関する意識調査があります」
「一般社団法人 Public Meets Innovation によると、『現在の政治家や政治の状態をつくってしまったことに対して、我々有権者側も大いに反省すべき』(20代)、『普通の市民が日常的に政党や政治家と対話する機会が増えてほしい』(20代)という意見が上がりました」
「他にも、『もっと一人一人の声に耳を傾けてほしい』(30代)や『政治に対して意見をどこに届けたらいいか分からない』(30代)といった声もあります」