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【中国メディア】日本のGDP、ドイツに抜かれて世界4位に転落 だが「大きく衰退」とは言えない
内閣府が15日に発表した昨年の国内総生産速報値によると、ドル換算の年間名目GDPが4兆2106億ドルとなり、ドイツの4兆4561億ドルを下回って世界4位になったことが明らかになった。
記事は、日本のGDPが世界4位に転落する背景について、日本のアナリストからは円安や高齢化による経済成長鈍化が主要因との見方が出ていると紹介。円安は輸出競争力を高める一方で輸入コストが増大して国内の消費者や企業に影響を及ぼし、高齢化は労働市場の縮小、消費需要の減退、社会保障の負担増加を招いていると伝えた。
一方で、日本のGDPはドルベースで見ると2012年の6兆3000億ドルから23年の4兆2106億ドルに減少しているものの、これは円の対ドルレートが1ドル=80円から141円前後にまで大きく下落したことによるものだと指摘。円ベースで計算すると日本経済はこの12年で12%以上成長したことになり、必ずしも日本経済が大きく衰退したとは言い切れないと紹介した。
記事は、国際通貨基金(IMF)によると経済規模が入れ替わった日本とドイツには共通の課題が多く存在すると紹介。まず高齢化の問題を挙げ、特に日本の方が深刻で高齢化が労働供給の減少につながっているとしたほか、高齢者は消費が少ない傾向にあることから、高齢者の割合が増加すれば個人消費の伸びがますます弱まる可能性があると指摘している。
また、両国とも天然資源の不足に直面しており、エネルギーと原材料の需要を満たすために輸入に頼らざるを得ないこと、両国経済が輸出に大きく依存し、特に自動車産業への依存度が高いため、世界市場の変動や国際貿易政策の変化による影響を強く受けやすくなっていることを共通点として示した。
記事は、10年に中国のGDPが日本を抜いた時に比べると、日本国内ではGDP世界4位転落のニュースに対する動揺は大きくないようだと紹介。その理由について、人口減によって自国通貨ベースの1人あたりGDPが安定した水準を保っていることを挙げた。そして、「全体的な経済規模は縮小している可能性があるものの、平均的に見れば、日本国民の生活水準に悪影響は出ていない」と評している。(翻訳・編集/川尻)
Record China 2024年2月15日(木) 17時0分
https://www.recordchina.co.jp/b928615-s25-c20-d0193.html