株式会社アシロ(東京都新宿区)が、同社の運営する弁護士・法律事務所の検索サイト『ベンナビ離婚』上にて、2024年1月にインターネットで実施した調査です。
厚生労働省の発表によると、2022年の婚姻件数は50万4930件(※)。対して、離婚件数は17万9099件と、およそ3組に1組の夫婦が離婚を選択しているといいます。
そこで、調査対象者全員に「これまでに離婚を考えたことがありますか」と聞いたところ、「一度もない」は39.7%に留まり、60.3%の人は少なくとも「一度は離婚を検討したことがある」という結果になりました。
一方、「休日に夫婦の過ごす時間」については、「よく一緒に外食したり買い物したりしている」(56.5%)など7割超が夫とのコミュニケーションを取っていることから、夫婦間の過ごし方にかかわらず、離婚を考えたことがある女性が多くいることが分かりました。
次に、離婚を考えたことがある1805人に対して、「離婚を考えたきっかけ」を複数回答で答えてもらったところ、「性格・価値観が合わない」(1042人)が圧倒的最多となったほか、「家事や育児を手伝ってくれない」(564人)、「夫の家族や親族との折り合いが悪い」(265人)といった回答が上位に挙げられ、以下のようなコメントが寄せられました。
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では、どの程度本気で離婚を考えているのでしょうか。調査の結果、6割強が「離婚する気は全くない」(17.4%)、「本気では考えていない」(46.8%)と回答し、離婚に対して消極的であることが明らかとなりました。
一方、「離婚の意志は固まっているが行動に移せていない」(11.0%)や「すでに離婚の話を進めている」(4.9%)など、本気で離婚したいと考えている人は15.9%に留まりました。
さらに、「実際に離婚をするのに不安や懸念点」を複数回答で教えてもらったところ、「金銭面の不安がある」(1057人)や「子どもへの影響が心配」(793人)が上位を占め、離婚後の生活や子どもの養育費、子どもの心理的な負担などが離婚を踏みとどまる懸念材料となっていることがうかがえました。
他方で、「不安や懸念点が解消されたらすぐに離婚しますか」という質問に対しては、53.5%の人が「すぐに離婚する」と回答しているものの、40.4%の人は「わからない」と回答しており、慎重に検討をしている人が多いことも分かりました。
最後に、「離婚の悩みを誰かに相談しましたか」と聞いたところ、64.0%の人が「誰にもしていない」と回答し、多くの人が一人で悩みを抱えていることがうかがえたほか、「自分の家族」(11.7%)に相談するよりも「知人・友人」(16.0%)に相談する人の方が多いことが分かりました。