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サッカー日本代表MF伊東純也(30=スタッド・ランス)の性加害報道をめぐって当事者が告訴、逆告訴した騒動は芸能界にも波及した。SNS上で伊東を告訴した女性を特定しようとする動きが過熱し、無関係のタレントがDM(ダイレクトメッセージ)で誹謗中傷される事態に発展したのだ。
週刊新潮は伊東が昨年6月、大阪市のホテルで酒に酔った女性A子さん、B子さんに自身の専属トレーナーとともに同意のない性行為をしたと報じた。女性2人は大阪府警に性加害を受けたとして刑事告訴。一方、伊東側は性加害はなかったとして虚偽告訴容疑で府警に逆告訴した。
渦中の伊東はアジアカップ期間中の2日、日本代表から離脱すると日本サッカー協会から発表された。右サイドのアタッカーを欠いた日本は3日の準々決勝でイランに逆転負けし、敗退した。
SNS上では「伊東がいれば…」との嘆きであふれ、告訴した女性を特定しようとする〝特定班〟の動きが過熱している。一連の騒動とは無関係の女性が誹謗中傷される事態にまで発展した。
お笑いタレントのスマイリーキクチは5日、X(旧ツイッター)で「『伊東純也を告訴した女を一人特定した』こんな情報が投稿されて、疑われた女性が言葉の暴力の被害に遭われてる」と警鐘を鳴らした。
特定班は主に伊東側に立つネットユーザーのようだが、水面下ではタレントや芸能事務所も巻き込まれている。TikTokやインスタグラムなどで総フォロワー数20万超の20代タレントが困惑し、こう語る。
「インスタのDMで、『A子さん、B子さんは誰か知りませんか?』とか『A子さんは○○ではないですか?』とか質問が来るんです。他の子にも同じようなDMが来ている。全く知らないし、答えようがないので無視していると、『無視しているということはあなたでしょ?』『それでいいですか?』などと追及するような文面が届く。怖すぎます」
所属タレントから相談されたという大手事務所マネジャーも悲鳴を上げ、こう話す。
「もし、DMに返信しようものなら、その文面をSNSなどでさらされる危険性がある。『伊東さんの件、どう思いますか?』など見解を聞こうとする内容も届いている。伊東さんのために何かしたいという人かもしれませんが、事情を知らないタレントが答えようがない。迂闊(うかつ)なことも言えませんし、困っています」
森保ジャパンの中心選手をめぐる騒動が芸能界に波及し、関係者は困惑している。