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【韓国】10~20代の「心の病」急増 主な要因は資産の二極化
国民健康保険公団・国立中央医療院などによると、精神病院に入院した10~20代は2022年は入院患者全体の約22%にあたる1万6819人だった。入院患者5人に1人が10~20代だったわけだ。心を病む10~20代の増加傾向が続いている。昨年上半期だけで、前年度の10~20代の入院患者の65%(1万1016人)が精神病院に入院した。2022年に自傷・自殺で救急病院に搬送された患者4万3268人のうち、約46%(1万9972人)は10~20代だった。
最近、与党「国民の力」のペ・ヒョンジン議員を攻撃した中学生A容疑者も、うつ病がひどくなり、閉鎖病棟の入院を待っていたと主張した。警察の捜査で「双極性障害」(そう状態または軽そう状態とうつ状態とを反復する精神疾患)の診断を受けたとも話した。A容疑者の主張通りなら、数年間、精神的な問題を抱えてきた可能性がある。
心の病気を患う10~20代が急増した主な要因としては、低成長時代の労働市場の萎縮、不動産・株式・暗号資産(仮想通貨)など資産価値の変動と富の相続などによる両極化の深化が挙げられる。
実際、経済協力開発機構(OECD)の報告書を見ると、韓国の潜在成長率は2013年の3.5%から昨年初めて1%台(1.9%)に落ちた。今年は1.7%とさらに下落する見通しだ。自らを中産層と考える割合が2013年の43.9%から2016年には38.8%に5.1ポイント下落したという文化体育観光省の調査結果もある。
慶煕(キョンヒ)大病院精神健康医学科のペク・ジョンウ教授は「高成長時代が幕を下ろし、長期低成長時代に突入して仕事が見つかりにくく、たとえ見つかったとしても世代間認識の差は非常に大きい。1人世帯の割合が40%を超え、コミュニケーション窓口になったSNSを通して見る世の中は華やかなのに、現実とのギャップが大きく、むしろ孤独を感じやすい時代になった」と指摘する。
2/6(火) 9:03 KOREA WAVE
https://news.yahoo.co.jp/articles/70e811d40f99b178dbca7e65264123701e6d3e33