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炊き出しの豚汁にミネラル入りサプリを無断投入 、団体は「どれだけ摂っても問題ない。アンチは無知」
被災地での炊き出しに「サプリ」を投入していたグループがあった。「栄養たっぷりの料理を提供したい」とのことだが、被災者が知らずに摂ってしまうことで体に影響はないのだろうか。
能登半島地震の被災地で、炊き出しの豚汁を作っている様子がSNSに投稿された。豚汁300人分の鍋の中に、ペットボトルのようなものから液体が投入されている。これはいったい何なのだろうか。この動画の投稿者に話を聞いた。炊き出しを行ったのは一緒に活動している仲間だという。
「70種類以上の植物系ミネラルです。ミネラルって、今の日本人の食生活の中に一番不足してる栄養素なんですよ。被災地の方々って、乾き物ばっかりっていうか、栄養がないものばかり食べている姿を見たときに、炊き出しの中に(ミネラルサプリを)入れて少しでも栄養を摂ってほしいなというのはすごくあった」(SNS投稿者)
ミネラルは、カルシウム・鉄・ナトリウムなど、体に欠かせない重要な栄養素だ。被災地の人々の健康を気遣っての行為だといい、栄養満点にしたいとの思いからか大量に投入しているようにも見える。
この動画を見た人たちからは「お腹壊しそう」「ありがた迷惑すぎる」「ホラー映画か何かですか」などの反応が見られる。
投入されたとされる商品のHPには、含まれているミネラルの種類や量の記載はない。注意事項には「妊婦や服薬中の方は医師などに相談」という主旨の記載があった。
一方、このサプリが豚汁に入っていたことを被災者の人たちは知らない。
この件について、科学コミュニケーションの専門家で健康食品に関する問題にも詳しい左巻健男氏に聞いた。
「健康食品やサプリを自分が作った料理に自分が食べるために入れるのは自己責任だが、今回は何が入っているかわからない状態で食べさせられるので問題だと思う。乳幼児、高齢者、妊婦、あるいは肝臓や腎臓の働きが弱い人。そういう人たちがもし知らずにそれを摂ってしまうと問題が起き得る。いつも薬を飲んでいるという人も多いと思うが、場合によっては“この組み合わせはいけない”というものが色々とある。医者にかかって薬を飲んでいる人にとっては本当に要注意だと思う」(左巻氏)
左巻氏は、人によっては健康被害につながってしまうこともあるとし、「特にサプリメントの場合には、(特定の)成分がかなり多量に入っているため、過剰摂取になりやすい」と注意を促している。
高齢者や妊婦の摂取、ミネラルの過剰摂取について投稿者はどう思っているのだろうか。
「植物系ミネラルって、じゃがいもやさつまいも、ほうれん草などの野菜の中に含まれていて、体の中で代謝できて、体に必要な栄養素として吸収されていくので、どれだけ摂っても問題ないんです(※個人の見解)。(ミネラルサプリを)飲むとどういう薬理効果があるのかを全部説明できるので、アンチする人は『無知なんだな』っていうだけです」(SNS投稿者)
ミネラルなどの過剰摂取のリスクについては、食品安全委員会でも注意喚起されている。また「植物由来のものであれば安全」ということはあるのだろうか。
「植物も毒を持っているものがたくさんある。植物系でも微生物系でも病原菌はいるし毒成分を含むものも多いので、(植物系)だからいいってことはない」(左巻氏)
今回炊き出しが行われた自治体に確認したところ、炊き出しには自治体の許可を取る必要はなく、サプリを投入した団体があったことは把握していないという。
動画を投稿した方のグループのもとには多くの炊き出し依頼が届いているといい、「今後も被災地の方のために、活動を継続していきたい」としている。(『ABEMAヒルズ』より)
記事に対するコメント
「被災地の方々にとって、栄養補給は非常に重要ですが、サプリメントを無断で投入するのは問題です。被災者にも選択肢を与え、事前に了解を得るべきです。健康被害のリスクを考慮すべきです。」
「サプリメントを含む炊き出しは、被災者にとって本当に必要なのでしょうか?専門家の助言を仰ぎ、栄養バランスに配慮した炊き出しを提供すべきです。被災者の健康と安全を最優先に考えましょう。」