1月25日頃から、複数の芸人が「劇場に他事務所の芸人を呼べなくなったこと」をX(旧Twitter)などで報告。翌26日には『中川家 ザ・ラジオショー』(ニッポン放送)で中川家がこの状況を取り上げ、「すみません他事務所の方」「よくわからないお達し」とコメントした。
「『劇場での他事務所芸人とのコラボは、お笑いファンを増やすきっかけになっている』というのが現場の意見であり、一部吉本上層部からも、今回のルールには否定的な声が聞こえてきます。とはいえ、すでに各芸人に通達されている状況とあって、ネット上では当然、吉本への批判が噴出しています」(週刊誌記者)
吉本鎖国の裏に大御所芸人――「ギャラを他事務所にも分配するのはおかしい」?
内部でも意見が分かれている“吉本鎖国”。否定派の関係者の間では、このルールを作った“黒幕”の存在が問題視されているという。
「その人物は、吉本所属の大御所芸人といわれています。ダウンタウンやナインティナインのようにテレビを中心に活動しているわけではないものの、事務所内外に強い影響力を持ち、芸人どころか吉本の幹部でさえ逆らえないケースも多い。その黒幕のスタンドプレーに嫌気が差している人間は少なくないようで、だからこそ若手を中心とした一部の芸人が、このルールを“内部告発”的に世に広めたのでしょう」(制作会社関係者)
そもそも、なぜこの黒幕がこのようなルールを作ったのかといえば、「他事務所に利益が流れてしまうことを懸念したからでは」(前出・週刊誌記者)という。
「吉本は自社のインフラで、ステージの有料配信を行っています。コロナ禍で爆発的に増えたライブの配信は、本来の劇場チケットの売り上げとはケタ違いの利益を生むこともあり、それこそ若手コンビでさえ、『M-1グランプリ』(テレビ朝日系)の優勝賞金を超えるような額を手にするケースも。『そのギャラを他事務所にも分配するのはおかしい』ということで、あのようなルールが生まれてしまったといわれています」(前出・週刊誌記者)
現在も、先々に予定されていた他事務所の芸人とのライブが中止になっているという。業界関係者の間では、「組織として当然の措置」という意見もあるが、ほかならぬ内部から反発の声が多数上がる中、吉本はこの“鎖国”状態を今後も続けていくのだろうか。