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簡単に代わりが務まるの? スクールカウンセラーが次々と雇い止めに…それは「年度末」だから
1 蚤の市 ★ :2024/02/03(土) 06:49:29.36 ID:p5ZJiMQ79
東京都の非正規公務員として児童生徒や保護者からの悩みを聞いて支援してきたスクールカウンセラー(SC)から、3月末で「雇い止め」に遭うとの訴えが労働組合に相次いで寄せられている。2日までに33人の都SCが相談した。労組の担当者は「10年、20年と経験やスキルを積んで学校長の評価が高いSCが本年度で切られ、子どもや保護者への影響が大きい」と指摘する。(畑間香織)
◆公募試験を受け直したら「不採用」
相談を受けたのは、SCや心理職らでつくる労組「東京公務公共一般労働組合心理職ユニオン支部」(豊島区)。1月29日、校長の評価が良く勤務に関し指導を受けたことがない人の不採用撤回や、採用基準の明示などを求め都教育委員会に団体交渉を申し入れた。
都SCは、全員が非正規の公務員。契約を1年ごとに区切る新しい人事制度が2020年度に全国の自治体に導入されたのを受け、それ以前から勤めてきた都SCは、23年度に都教委の定める契約更新の上限に達するため、24年度も働くには公募試験を受けなければならなくなった。
1月中旬に試験結果が出ると、「校長からの評価は良かったのに不採用だった」などの相談が都SCから労組に寄せられた。このうち都SCとして15年以上働き、今回不採用になった50代の女性は、自傷行為をする児童生徒の相談、関係性が悪い担任教員と保護者の間に入っての対応など、経験やスキルが求められる事案を担当してきた。校長に結果を伝えると「良い評価を出したのに納得できない。困る」と言われたという。女性は「更新上限がある単年度雇用では、雇用が不安定で安心して支援を続けられない」と話す。
◆「自分の仕事を軽くみられている…」
労組は1月29日から、24年度の採用状況についてSCにアンケートを始めた。都内の公立学校へのはがきとインターネット上で実施し、2日時点の集計で330人が回答。雇用継続を希望した勤続年数が1年以上の人で、「不採用」または補欠に当たる「補充任用」となり、4月から正式採用されなかった人は計91人いた。自由記述では「不採用だったことよりも、自分の仕事を軽く見られていることに憤りを感じる」などの意見が寄せられた。
東京公務公共一般労組の原田仁希(にき)氏は「SCは児童相談所や医療機関などの機関と連携するためスキルが問われる。更新上限をなくして安心して働けるようにしてほしい」と話す。
都教育庁の石毛朋充勤労課長は「団交の申し入れは地方公務員法などのルールに基づいて対応する」とコメントした。
スクールカウンセラー 悩みを抱える児童生徒やその保護者、教職員らに助言する専門職で、臨床心理士や公認心理師といった資格が求められる。東京都では、公立の小中学校と高校全2068校のほか、都立特別支援学校の13校に計1565人の都SCを配置(2023年度)。1人が複数校を担当する場合もある。勤務日数は1校につき年間38日。平均週1回で日当は4万4100円(同)。定期的に公募をかけて採用する理由を都教育庁職員課は「公務の職に広く市民が就けるようにする平等取り扱いの原則と、試験で選考する成績主義を踏まえるため」と説明する。
◆公募試験を受け直したら「不採用」
相談を受けたのは、SCや心理職らでつくる労組「東京公務公共一般労働組合心理職ユニオン支部」(豊島区)。1月29日、校長の評価が良く勤務に関し指導を受けたことがない人の不採用撤回や、採用基準の明示などを求め都教育委員会に団体交渉を申し入れた。
都SCは、全員が非正規の公務員。契約を1年ごとに区切る新しい人事制度が2020年度に全国の自治体に導入されたのを受け、それ以前から勤めてきた都SCは、23年度に都教委の定める契約更新の上限に達するため、24年度も働くには公募試験を受けなければならなくなった。
1月中旬に試験結果が出ると、「校長からの評価は良かったのに不採用だった」などの相談が都SCから労組に寄せられた。このうち都SCとして15年以上働き、今回不採用になった50代の女性は、自傷行為をする児童生徒の相談、関係性が悪い担任教員と保護者の間に入っての対応など、経験やスキルが求められる事案を担当してきた。校長に結果を伝えると「良い評価を出したのに納得できない。困る」と言われたという。女性は「更新上限がある単年度雇用では、雇用が不安定で安心して支援を続けられない」と話す。
◆「自分の仕事を軽くみられている…」
労組は1月29日から、24年度の採用状況についてSCにアンケートを始めた。都内の公立学校へのはがきとインターネット上で実施し、2日時点の集計で330人が回答。雇用継続を希望した勤続年数が1年以上の人で、「不採用」または補欠に当たる「補充任用」となり、4月から正式採用されなかった人は計91人いた。自由記述では「不採用だったことよりも、自分の仕事を軽く見られていることに憤りを感じる」などの意見が寄せられた。
東京公務公共一般労組の原田仁希(にき)氏は「SCは児童相談所や医療機関などの機関と連携するためスキルが問われる。更新上限をなくして安心して働けるようにしてほしい」と話す。
都教育庁の石毛朋充勤労課長は「団交の申し入れは地方公務員法などのルールに基づいて対応する」とコメントした。
スクールカウンセラー 悩みを抱える児童生徒やその保護者、教職員らに助言する専門職で、臨床心理士や公認心理師といった資格が求められる。東京都では、公立の小中学校と高校全2068校のほか、都立特別支援学校の13校に計1565人の都SCを配置(2023年度)。1人が複数校を担当する場合もある。勤務日数は1校につき年間38日。平均週1回で日当は4万4100円(同)。定期的に公募をかけて採用する理由を都教育庁職員課は「公務の職に広く市民が就けるようにする平等取り扱いの原則と、試験で選考する成績主義を踏まえるため」と説明する。
東京新聞 2024年2月3日 06時00分
https://www.tokyo-np.co.jp/article/307027