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『セクシー田中さん』“改変”問題に漫画協会理事長・里中満智子氏が緊急提言「脅してくるような人にだまされないで」
転載元: https://hayabusa9.5ch.net/test/read.cgi/mnewsplus/1706946205/
芦原さんは、作品の映像化にあたり原作が“改変”されることに思い悩んでいたとみられるが、これを同業者はどう受け止めるのか。
60年のキャリアを持ち、日本漫画家協会の理事長を務める里中満智子さん(76)に聞いた。
―今回の訃報を受け、どのような思いを抱いていますか?
私は芦原さんを直接存じ上げないのですが、ご本人のSNSのコメントから、どれだけ真剣に、自分自身を懸けて作品に向き合っていらっしゃったかが伝わってきて、悔しい気持ちでいっぱいです。
同業者として何もできなかったという無力感は、私だけでなく、多くの漫画家が持っていると思います。
どんな言葉も見つからないほどつらい出来事で、正直、この件に関する取材はできればお断りしたかったです。
でも、今も芦原さんと同じような悩みを一人で抱えている若い人がいるかもしれない。そうであれば、年寄りは代わりに声をあげなきゃいけないと思いました。
―漫画作品を映像化する際に“改変”されることはよくあるのでしょうか?
私は、ドラマやアニメなどの二次創作は、原作とはまた別の世界だと思っています。
というのも、自分の少女時代を振り返ると、好きな漫画作品がアニメ化されたときに満足したことがなかったんです。
原作ファンとしては、「このキャラクターはこんな声のはずがない」とか「原作のこの部分をもっと生かしてほしかった」など否定したくなるポイントが次々と出てきてしまって。
【中略】
―業界内で、映像化をめぐるトラブルは頻発しているのでしょうか?
そういう話はよく聞きます。漫画は、漫画家自身が全コマに責任をもって描きたいものを描く、作家性が強い世界なんですよね。
みなさん、作品に込めた信念や世界観をすごく大事になさっている。
それゆえ、原作者が作品のコアだと思っている部分と、映像化するスタッフがここを見せたいと思う部分がすれ違った結果
「ドラマ化の話はなかったことにしてほしい」「原作者として自分の名前を出したくない」と嘆く同業者も一定数います。
やはり契約を交わす前に、原作者は許諾の条件をしっかり主張して、どういう方向で作品化するのかをよく話し合って確認したほうがいいと思います。
【中略】
●「作者は声をあげられない」という幻想
――二次創作に関するトラブルに巻き込まれている漫画家に向けて、伝えたいことはありますか?
悩んでいる人は、どうかどうか、「弱い立場だから声をあげられない」って勝手に思い込まないでほしいんですよ。
作者より出版社のほうが力があって、その出版社よりテレビ局、テレビ局よりスポンサーが強くて……なんていう幻想に惑わされないでほしい。
著作権法で、原作者の権利はきちんと保障されています。何もないところから何かを作り出す人は強いんですよ。
だから若い方々も誇りを持って、「私の希望はこうです、できないんだったら映像化はお断りします」と、堂々と言って頂きたい。
ときには、「ここで逆らったら二度と描けないよ」って脅かしてくる、とんでもない人もいるかもしれない。でも、どうかだまされないで頂きたい。
続きと中略はソースで
AERA dot 2024/02/03
https://dot.asahi.com/articles/-/213175?page=1
https://dot.asahi.com/articles/-/213175?page=2
https://dot.asahi.com/articles/-/213175?page=3
https://dot.asahi.com/articles/-/213175?page=4