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もう1つドイツでの経験を紹介したい。ドイツの日本料理店に行った時のことだ。その店に限らずヨーロッパの日本料理店では、お茶や水は有料で提供されている。
ある時、私がよく知る店の店主に「日本ではお茶や水はタダで出しているのになぜ?」と聞いた。
その日本人店主は「最初の頃は無料で提供していたんですよ。多くのドイツ人のお客様から『注文していないものを出されても困る。無料というがコストはかかっているだろう。お茶も水も不要だからその分を食事代から値引きしてくれ』と言われて、それからは有料にしたんです」と教えてくれた。ドイツ人らしい合理的な考え方だ。
日本人はサービスを無料、あるいは安いものと理解していることが多い。実際には、どのようなサービスにもコストがかかり、リソースを消費している。つまり、そのサービスを生み出すバリューチェーンの中で誰かが負担しシワ寄せを受けているのだ。
日本における社会的リソースが縮小する中、今後は日本の消費者もすべてのサービスにはコストとリソースが生じていることを理解し、それぞれの消費生活を再検討する必要がある。
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ドイツ人がレストランで「無料でも」お茶や水の提供を断るなぜ、サービスを受けるのが当たり前になった日本人