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ロッテ・佐々木朗希 今季終了後にメジャー容認か 大トリ合意でキャンプ不参加回避
ロッテは26日、佐々木朗希投手(22)と今季の契約で合意に達したと発表した。メジャー挑戦を巡って佐々木サイドと球団との交渉が難航し、12球団の契約保留選手でただ一人、今季契約が未更改となっていた。キャンプ不参加という最悪の事態は、直前で回避。佐々木サイドは早期挑戦を訴え続けており、今季の成績次第で24年シーズン後のメジャー挑戦を容認された可能性もある。
12球団でただ一人未更改だった佐々木の契約交渉がようやく決着した。2月1日にキャンプインが迫る中、球団はこの日午後6時に「佐々木朗希投手との契約が合意に達しました」とリリースを出し、近日中に契約更改会見を開くと発表した。
同日、本拠地ZOZOマリンでは沖縄・石垣島に向けて荷出し作業が行われ、佐々木のものと思われる17番のバッグも運び出された。未更改ならば、自費でのキャンプ参加どころかキャンプ不参加という可能性もあったが、直前で最悪の事態は回避された。
交渉は年俸面ではなく、メジャー挑戦を巡って難航していた。佐々木にとっては入団前からの大きな夢。実は、4月に完全試合を達成した22年オフの時点から既に、23年シーズン後のポスティングシステムによるメジャー移籍を球団側に要望していた。このオフにも再度訴えたが、昨年12月15日にポスティング申請期限を迎えたために実現せず。佐々木サイドは今季終了後のメジャー挑戦を求めるなど交渉は難航し、プロ4年目で初めて越年となった。
今回の合意内容は明らかにされていないが、年俸は昨季の8000万円から1億円の大台に乗ったことが予想される。今年の仕事始めだった4日、高坂俊介球団社長は「活躍した選手がメジャーに挑戦することについては球団として後押ししていきたい、という考え方は昔から変わっていない」と話していた。球団は将来的なメジャー挑戦には肯定的な姿勢を示しており、今季の活躍などの条件次第で、今季終了後のメジャー挑戦を容認した可能性もある。
昨季は侍ジャパンの一員として3月のWBC優勝に貢献。レギュラーシーズンは左脇腹肉離れなどで3度の離脱があり、15試合の先発で7勝4敗ながら、防御率1・78と安定した数字を残した。吉井監督は今季の先発ローテーションの柱として期待し、「中6日で150イニング」を投げることをノルマに課している。「育成5カ年計画」の最終年。今季終了後ならば、ドジャース・大谷と同じ5年目を終えた23歳でのメジャー挑戦となる。この日夜、佐々木は自身のインスタグラムのストーリーズを更新。球団SNS上の「SIGNED(契約した)」と記された佐々木の写真を引用して投稿した。オフに入り、公の場に長く姿を現していない令和の怪物が、会見でどんな決意を口にするのか注目される。
≪ネックになる25歳ルール≫ 佐々木が今季終了後にメジャー挑戦した場合、ネックになるのが大リーグの通称「25歳ルール」だ。16年以降、25歳未満の海外選手とはマイナー契約しか結べなくなり、各球団の獲得契約金総額も大幅に制限された。17年オフに日本ハムからエンゼルスへ移籍した大谷は、マイナー契約で契約金は230万ドル(約3億4000万円)だった。
仮に同ルールが適用されずに佐々木が移籍した場合には、ドジャース・山本と同規模の総額3億ドル(約444億円)か、若さからそれ以上の大型契約を予想する声もある。スタート時点で佐々木が手にする金額は著しく制限される。山本の移籍でオリックスには最大5062万5000ドル(約75億円)もの譲渡金が渡るが、ロッテが手にする譲渡金も数千万円にとどまる。
https://www.sponichi.co.jp/baseball/news/2024/01/27/kiji/20240127s00001173056000c.html