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「翔平さんは県大会敗退の翌日…」 巨人のルーキーを魅了した大谷翔平の「伝説」 花巻東高校の後輩が明かす (西舘勇陽投手)
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2024年1月25日 17時00分
常にクイック投法で投げ込む最速155キロの直球や多彩な変化球が魅力の巨人のドラフト1位、西舘勇陽投手(中大)は、岩手・花巻東高の出身だ。OBで米大リーグ、ドジャースの大谷翔平に憧れ、同校の門をくぐった。川崎市のジャイアンツ寮に入寮した際、同校に残る大谷の伝説を明かした。(渡辺陽太郎)
新人合同練習でキャッチボールをする巨人のドラフト1位、西舘勇陽
大谷は花巻東高3年だった2012年、全国高校野球選手権大会(夏の甲子園)出場校を決める岩手大会の決勝で敗れた。西舘は同校の佐々木洋監督を通じ、敗退翌日の大谷の行動を知ったという。「雑草の草取りをしていたそうです。翔平さん自身の高校野球が終わった後に、後輩のため献身的に取り組んだって聞かされました」
WBCで躍動した日本代表の大谷翔平。西舘の憧れの選手であり、尊敬する岩手・花巻東高のOBだ
西舘が花巻東高を選んだのは甲子園に一番近い高校だと考えたこと加え、OBの大谷や菊池雄星(ブルージェイズ)への憧れがあった。大谷については「本当のエースという感じで、チームを引っ張る姿をテレビで見ていた」と振り返る。佐々木監督から県大会敗退後の伝説を聞き「自分がその状況だったら、同じことができるかなと考えた」とその人間性にも魅了された。
川崎市のジャイアンツ球場で新人の合同自主練習が始まり、目標の開幕一軍に向け汗を流す。そんな西舘がほぼ4年ぶりに取り組んだ練習がある。打撃だ。中大が加盟する東都大学野球連盟は、指名打者(DH)制を採用。投手の西舘は打席に入る必要がなかった。
トス打撃に取り組む西舘
だがセ・リーグは投手も打席に入る。自主練習中の打撃について問われると「ほぼ4年ぶりにバットを持ったので、全然感覚が分からなかった。難しい」と戸惑った。だが先発なら1試合で数回、中継ぎでも場合によっては打席に入る。西舘は「投げるということは(打席に)立たないといけないということ。少しずつ練習していく」と打撃練習にも取り組む。
入寮の際に購入した大谷も愛用する寝具メーカー「西川」のマットレスで「快眠できています」。憧れの先輩に近づくため、歩み始めた。