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韓国人のいないKグループ…K-POPから「K」を外す時代
DRミュージック所属のBLACKSWAN(ブラックスワン)は、韓国系すらないK-POPガールズグループだ。2020年デビューの時は韓国人メンバーがいたが、再編を通じて現在の4人(ファトゥ・アンドビー・ガビ・スリヤ)構成になった。ベルギー、米国、ブラジル、インドから来たメンバーが共通の夢であるK-POPで集まった。それでも歌とほとんどのコンテンツで韓国語を使う。
結成過程も、使用言語も違うが、VCHAとブラックスワンはいずれもK-POPグループだ。他のK-POPグループのようにダンスと歌を同時に披露し、ビジュアルパフォーマンスにも力を入れる。所属事務所の密着管理もK-POPグループの特徴だ。このように、韓国人のいないK-POPグループが2020年代に入って多くなった。今後、「韓流ビザ」(Kカルチャー研修ビザ)が導入されれば、さらに増える見通しだ。
JYPはVCHAのほかに、日本のローカライズボーイグループであるNEXZ(ネクスジ)も公開する。昨年SMエンターテインメントは、日本のローカライズグループNCT WISH(エヌシティウィッシュ)を作った。HYBE(ハイブ)もまもなく韓国人が一人だけの米国現地化ガールズグループKATSEYE(キャッツアイ)を公開する。キャッツアイは、ハイブと米国ユニバーサルミュージックグループの合弁会社である「ハイブユニバーサル」所属だ。CJ ENMが日本で進めた「プロデュース101ジャパンザガールズ」を通じて結成された日本現地化グループME:I(ミアイ)は4月にデビューする。
このような流れについて、JYPエンターテインメントのパク・ジニョンCCO(最高創意性責任者)は「K-POPが発展の3段階に入っている」と分析する。韓国人が韓国で活動する第1段階、多国籍メンバーが韓国語または外国語で歌う第2段階を経て、今は現地の歌手が現地の言語で活動する第3段階ということだ。いわゆる「K-POP3.0」時代だ。韓国国内で成功した後、海外に進出するのではなく、全世界を同時に攻略するということだ。サークルチャートのキム・ジヌ首席研究委員は「ビルボードなどで韓国人K-POPアーティストと外国人KーPOPアーティストが競争する日をまもなく見ることになるかもしれない」と見通した。
K-POPの消費市場も大きく拡大した。関税庁の輸出入貿易統計によると、国内アルバムを輸出する国が2017年78カ国から2020年114カ国、2021年148カ国に増えた。「K-POPからKを外すべきだ」と主張してきたハイブのパン・シヒョク議長は「そうしてこそ、より広い市場でより広い消費者層に出会える。今の構造では成長に限界が生じる」と指摘した。一方では、K-POPグループ内の外国人メンバーの増加が少子化時代のやむを得ない流れだという分析もある。
一方、K-POPが産業としても認められるためには、さらに内実を固めなければならないという指摘もある。音源料などの精算をめぐる法的紛争やファンを脅かす過剰警護などがこれ以上あってはならないということだ。また「10代の青少年に苛酷なK-POPの育成システム」という海外の批判にも耳を傾けなければならない。
中央日報日本語版 2024.01.22 08:31
https://japanese.joins.com/JArticle/314066