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| _ \ | _ | 韓国を中国にやるから台湾を返せ
\ \__| /「在韓米軍撤収」の号砲が鳴った。米軍人やその家族が半島から引き上げれば、米国
は心おきなく北朝鮮を先制攻撃できる。(鈴置高史/韓国観察者)
司令部も家族も「ソウル脱出」
米国のシャナハン国防長官代行は6月3日、韓国で鄭景斗(チョン・ギョンドゥ)国防
部長官と、米韓連合司令部をソウルから南方の京畿道・平沢(ピョンテク)の米軍基
地キャンプ・ハンフリーに移転することで合意した。これにより、米軍の司令部や第
1線部隊はソウル市内を流れる漢江の北からほぼ姿を消す。移転先のキャンプ・ハンフ
リーには国連軍司令部や在韓米軍司令部、歩兵2個旅団などが集結済みだ。ソウルの北
の京畿道・東豆川(キョンギド・トンドゥチョン)には米砲兵旅団が駐屯するものの
、いずれ兵器を韓国軍に引き渡して兵員は米本土に撤収する計画と報じられている。
米韓同盟に自動介入条項はない。北朝鮮軍が侵攻してきた場合、米地上部隊と兵火
を交えない限り米国は本格的な軍事介入をためらう、と韓国人は恐れてきた。ことに
イラク戦争以降、被害の大きい地上部隊の投入を米国は極度に嫌うようになった。防
衛線となる漢江以北から米軍人とその家族が姿を消せば、北朝鮮の「奇襲攻撃でソウ
ルの北半分を占領したうえ、韓国と停戦する」との作戦が現実味を帯びる。
保守系紙、朝鮮日報は「韓米連合司令部が平沢に、米軍の仕掛け線は南下」(6月4
日、韓国語版)で、朴元坤(パク・ウォンゴン)韓東大教授の談話を紹介した。以下
である。『平沢基地に行くというのは結局、米国は(軍事介入の引き金となる)仕掛
け線たる陸軍を引き抜き、有事の際も空・海軍依存の「適当な」支援をする、という
ことだ』 同じ6月3日、ソウルの米軍基地内にあった米国人学校が閉校し60年の歴史
を終えた。在校生は今後、キャンプ・ハンフリー内の米国人学校などで学ぶことになる。
韓国人が在韓米軍を指揮
では、米陸軍は漢江の南には残るのだろうか。専門家はそれにも首を傾げる。6月3日
のシャナハン国防長官代行と鄭景斗国防部長官の会談で、米韓連合司令部のトップを
韓国側が務めることでも合意したからだ。 韓国軍の戦時の作戦統制権は米国が握っ
ている。文在寅(ムン・ジェイン)大統領は韓国に引き渡すよう要求、米国も応じて
いた。それに伴い、連合司令官も韓国側から出すことを今回、正式に決めたのだ。
韓国人の連合司令官の誕生は、在韓米陸軍の撤収に直結する。米国は一定以上の規
模の部隊の指揮を外国人に任せない。米軍人が副司令官を務めるといっても、在韓米
軍の3万人弱の米兵士が韓国人の指揮を受けるのは米国の基本原則に反する。在韓米
陸軍の人員が大きく削減されると見るのが自然である。 そうなれば、あるいは米陸
軍が韓国から撤収すれば、連合司令部は有名無実の存在となる。
米国は韓国に海軍と海兵隊の実戦部隊を配備していない。在韓米空軍はハワイの太
平洋空軍司令部の指揮下にある。 連合司令部が指揮する米国軍が、ほとんど存在し
なくなるのだ。米国にすれば、有名無実の連合司令部のトップなら韓国人に任せても
実害はない、ということだろう。
6月2日、シャナハン国防長官代行がソウルに向かう飛行機の中で、記者団に「米韓
合同軍事演習を再開する必要はない」と語ったことも、在韓米陸軍の撤収を予感させ
た。もし陸軍兵力を残すのなら、韓国軍との合同演習が不可欠だからだ。