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【日本モー】 2024年、日本、韓国、中国、北朝鮮、アメリカの「軍事」「国防」が動き出す…! 韓国で息子が「兵役」に…
・超少子化と国防問題
ー中略ー
昔とは比べ物にならないほど待遇が向上していることに「最近の兵役は遊び場だ」などと言う年長者の声も聞こえてくる反面、
今、何よりも危惧されているのが深刻な少子化による人口減少の問題だ。
この10年で兵役対象となる兵士の数は10万人減少したと言われている。
そして、韓国では今年上半期の新生児の出生率は約17万人と史上最低を記録した。
日本以上に少子化が進み、それを抑制できる術もなく、このままでは近い将来、兵役義務となる成人男子が大幅に減少し、
軍事力を維持することが困難になるであろうことは目に見えている。
・韓国で流行る兵役ネタ
国際結婚家庭の増加によって、韓国籍と外国籍の国籍を持つ男子の場合、兵役を終えれば二重国籍を認めると法が改正されるなど
人員の確保に必死であり、世論でも「ジェンダーの平等として女子の兵役も義務化させるべきだ」という主張も出始めている。
また、外国人労働者の増加にともない、今後、韓国に帰化を希望する男性に兵役が条件となる可能性もあり得る。
少子化の影響は兵役制度にも待ったなしなのである。
過去には政治家や企業家の子息や芸能人が不正に兵役を逃れることが度々、問題になってきた。
そして、BTSについても兵役を免除するのか、入隊するのかという議論が長いこと交わされてきた。
たとえ正当な理由で兵役が免除になっても、年長者の中には兵役に行かなかったことをネガティブに見たり、
就職に不利になったりとマイナスな面があり、兵役に行かない者にも苦悩があるのも現状だ。
また、近年ではウェブトゥーンやYoutubeのアニメで人気を博した「D.P 脱走兵追跡官」、「新兵~僕は超(スーパー)VIPソルジャー」
などの作品がドラマ化されヒットした。コメディタッチからシリアスなものまで兵役を題材にした作品が多いことを見ても、
兵役ネタが韓国人の心に刺さりやすいということであろう。
・武勇伝と苦労話
そのことを示すかのように、韓国では男性が集まる酒の席では必ずと言っていい程「兵役の話」が出る。
兵役での苦労話や体験談など武勇伝を交えながらながら話に花が咲くのだ。
ちなみに、筆者が周囲の兵役経験者からよく聞かされるネタは、部隊の多くが内陸や山沿いの地方にあるため、
冬は雪が降り積もり一生分の雪かきをさせられたという話や、現在の兵役の給与と比較しながら30年前の給与で買えたのは
「チョコパイだけだった」というものだ。
このように、兵役での経験は十数年が過ぎても兵役に関する話はネタが尽きないということなのであろう。
・日本も「他人事」ではない
韓国に長年住み兵役のことはわかっていたつもりであったが、やはり、今回、息子を兵役に送り出して実感したのは、
思っている以上に韓国の男性にとって兵役は良くも悪くも人生において大きな意味を持つものであるということだ。
そして、兵役制度には賛否両論もあり、様々な意見や問題もあるものの、韓国にとってはこれがいかに大事な制度であるか
ということを痛感したのである。
2024年は、中国と台湾の問題がさらに大きくなり、北朝鮮のミサイル発射も、2023年末になっても動きが目立ってきており、
目が離せない。東アジア全体の「軍事」「国防」をめぐる動きはこれからさらに活発化するだろうが、
そのとき、日本の軍事力についてどう考えればいいのか――。
世界ではウクライナ、イスラエルなどの問題がいまだ終わりを見せない中で、
アメリカは東アジアの国防についてどう関与していくのか。
韓国の兵役について考えると同時に、そんなことに想いを馳せてしまうのである。
田中 美蘭(ライター)
1/6(土) 7:33配信
https://news.yahoo.co.jp/articles/a79e7bb18fa834bf1ca94605a4bb567832395a37