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高市早苗氏「中国、ロシア、北朝鮮に囲まれ『核兵器の最前線』に国土を構えている」「日米韓、台湾との協力関係も重要」
ー中略ー
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――23年はどんな年だったか
「とにかく目まぐるしい日々だった。政策の構想を練って、具体化することに全力を尽くした。
経済安全保障上の機微な情報の取り扱い資格を認定する『セキュリティー・クリアランス(SC)』も正念場だ。
早期の法制度化に向けて、年末年始も取り組みを加速していく」
――中国による福島第1原発処理水への非科学的な批判や、沖縄県・尖閣諸島近くの日本の排他的経済水域(EEZ)内に、
中国が無断で「海上ブイ」を設置した問題で、国内外で決然と発信して注目された
「中国、ロシア、北朝鮮という核兵器を保有する国と地域に三方を囲まれ、『世界有数の核兵器の最前線』に国土を構えているという現実から
目を背けてはならない。今年は、中国、ロシア、北朝鮮の接近も顕著だった。外交や国防は、国民の理解や世論の後押しなしに進展しない。
状況の深刻さを、ぜひ、多くの皆さまに理解していただきたい。こうした脅威から日本国民を守るため『国家安全保障戦略』も決定された。
具体的な取り組みが重要になる」
――さまざまな分野で危機が拡大している
「各国は、宇宙空間でも活発に活動している。日本も情報収集衛星を運用しているが、これが破壊されたり、捕獲されたりしたら深刻な事態だ。
一方、日本の衛星の能力は優秀だ。そこで得た情報をどう活用するか。リスクの兆候をキャッチしたとき、どう対応するのか」
「国家の危機における最終的な判断、指示は最高司令官の総理が行う。同時に、防衛相などといかに早く情報共有し、指示するのか。
極限まで切迫した状況では、現場の自衛隊幹部が判断し、対処を迫られる可能性もある。
さまざまな事態を綿密に想定し、幾度もトレーニングする必要があるのではないか。日米韓、台湾との協力関係も重要となってくるだろう」
――わが国への攻撃も多様化している
「迎撃困難とされるHGV(滑空型ハイパーソニック兵器)が関心を集めているが、ミサイルと大量の無人機(ドローン)による
飽和攻撃の脅威も指摘されている。迎撃や国民保護など、複数の省庁が一体になって対応策を練ることが必要だ。
こうした連携は、さまざまな安保上の脅威に共通した課題だ。さらに『サイバー攻撃』や『認知戦』の脅威もある。
偽情報の拡散阻止、国民に正確な情報を迅速に発信する体制構築など、備えるべきことは多い。
閣僚は所管事項以外への発言は控えるべきだが、政府内の会議では、サイバーセキュリティ対策に必要な法整備について主張を続けてきた」
――経済安保相に加え、知的財産戦略、科学技術政策、宇宙政策など幅広い担当がある
「23年は、担当分野でいくつかの『一里塚』を築けたことが成果だと思う。
4月には、新エネルギーとして注目される『核融合』に関する日本初の国家戦略となる『フュージョンエネルギー・イノベーション戦略』を策定した。
核融合は、豊富なエネルギーの確保、安全性、環境保全などさまざまな長所がある。
日本企業は核融合技術で先んじているが、一歩進んで、国際市場の『勝ち筋』をつかまねばならない。
その具体的な道筋を示したのが、今回の国家戦略だ。戦略の焦点は『イノベーション』、価値の創造だ。
日本企業の技術という強みを、スピーディーに世の中に送り出し、富を呼び込みたい」
――核融合の可能性は、21年の自民党総裁選でも強調していた
(略)
全文はソースから
2023.12/30 10:00
https://www.zakzak.co.jp/article/20231230-KDTD5OJFMZPG7AT6KIZS4GDD4Q/