■ダイハツ車駆け込み需要も
自動車用品や中古車を販売する店舗「オートバックス」を運営するオートバックスセブンによると、現時点で不正問題によるダイハツの中古車の買い取り価格や販売価格に影響はないとしている。
ただ、ダイハツ車の出荷停止が長期化した場合は、中古車市場にも2つの動きが起きる可能性を指摘する。ひとつは、ダイハツの「タント」や「ムーヴ」といった特定の人気軽自動車の需要拡大だ。「新車が流通しないとなると、現存する中古車を買い求める駆け込み需要の動きが活発化する。そうなると、ダイハツの人気車種の買い取り価格と販売価格も上昇傾向となる」(担当者)とみている。
■ダイハツ車見限る動きも
もうひとつの可能性は、ダイハツ車から別のメーカーの形式が似た車種への買い替え促進だ。「ダイハツ車の利用者が買い替えでダイハツ車を選ばず、ホンダのN-BOXやスズキのワゴンRといった他社の人気車種に置き換わる一定の需要シフトが起きる」と予想する。
日本自動車販売協会連合会と全国軽自動車協会連合会が6日発表した、11月の車名別国内新車販売台数では、軽自動車の上位10車種のうち4車種をダイハツが占める。ダイハツ車の出荷停止が長引けば、このランキングにも大きな変化が及ぶのは間違いない。