26日夜、カメラが捉えたのは、歩道に乗り上げ後輪が浮いた状態の車です。鑑識がライトを当て、タイヤの周りを入念に調べる様子も。車の目の前の道路には、小さな靴とリボンのついたかばんが残されていました。この場所で40代の母親と10歳未満の娘が車にひかれ、まもなく死亡が確認されました。
東京・杉並区で午後5時すぎに「乗用車と子どもの人身事故」と通報がありました。現場は京王井の頭線・浜田山駅から北西に約800メートルの井の頭通り沿いです。
現場近くにいた人
「騒ぎになってるから何かと思ったら、車が歩道に乗り上げたっていう感じ。びっくりしました。怖かったですね」
警視庁によると、車は歩道の脇にある車の整備工場からバックで出てきたところ、歩道を歩いていた母親と娘をひいたといいます。そして、そのまま勢いよく道路を横切り、反対側にあった生け垣に突っ込んだとみられています。
通行人
「買い物に来るのでここら辺はよく使います」
――子どもも使う?
通行人
「子ども連れてここ歩いたりもする。よく使う道。ショックです。お亡くなりになり、びっくりです。小さい子がということで驚いている」
――ドライバーの様子は?
事故直後を目撃した人
「パニックにはなっていた。自分がやってしまったことに。うろうろしていた」
ひかれた2人は、いずれも現場で死亡が確認され、頭部や腹部の傷があったということです。警視庁は、車を運転していた漆原宏太容疑者(50)を過失運転致傷の疑いで現行犯逮捕しました。
漆原容疑者は整備士で、整備中の車を運転している際に事故を起こしたとみられています。
漆原容疑者は調べに対し「自動車を試運転しようとした。バックしたときに歩行者をひいてしまいました」と話し、容疑を認めているということです。
警視庁は今後、容疑を過失運転致死に切り替えて捜査する方針です。