日本は法治国家です。
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(略)
『朝鮮学校「歴史教科書」を読む』は、朝鮮学校で使っている歴史教科書の内容が、北朝鮮の思想を教育するための非常に偏ったものであることを、「実際に使われている教科書を翻訳した」後に、井沢先生との対談で語ったものです。
(前略)
井沢 文科省の指導要領との兼ね合いとか、カリキュラムはどうなっているのでしょう。
萩原 カリキュラムは門外不出で絶対に見せないのです。日本で以前、橋下はしもと大阪府知事(当時)が大阪朝鮮高校に行きました。
すると、まったく普段とは別のカリキュラムを持ってきて見せるのです。
平壌の観光ツアーと同じです。偽装するのです。それはもう秘密組織です。
表面的には「こんなふうにやっています、日本と同じです」と言いながら、実態は見せない。
井沢 各種学校の認可は自治体ですから、文科省ではなくて、自治体の首長にとりあえず認可権があるわけですね。
萩原 各種学校は全部自治体の管轄下にあります。
朝鮮大学校にしても、あれは東京都の認可なのです。美濃部さんのときに認可しました。いま各種学校のことを言われましたのでちょっと申し上げますと、各種学校ではなくて、 なぜ専修学校にならならないのかといえば、専修学校では、一応カリキュラムを日本の国が決めるからなのです。
井沢 文科省、ですね。
萩原 その点、各種学校だったら、料理学校と同じで、何でも自分たちで好きに決められる。
井沢 つまり、各種学校のままのほうが都合がいいわけですね。
萩原 そうなのです。それで専修学校にもしない。まして、いわゆる「一条校」でもありません。「一条校」というのは学校教育法第一条にあるように、小学、中学、高等学校、大学、幼稚園を学校という。
学校の定義も「一条校」にならないと「学校」とはいえない。だから朝鮮学校も高級学校、中級学校といっていて、高校、中学とはいえないのです。
(中略)
萩原 ですから繰り返しになりますが、学校といえるのは「一条校」だけです。
「一条校」になろうと思ったら、まず、日の丸、君が代を認めなければならない。そしてカリキュラムが決められる。
その上で政治教育をしてはならないというのが、教育基本法の十四条にあるわけです。
そういうものが全部引っかかるわけで、朝鮮総連の方針に沿って自由にやれる各種学校のほうが都合がいいのです。みずからの利益のために各種学校の枠組みを選んだわけで、好き勝手にやっているのです。(後略)
⇒参照・引用元:『朝鮮学校「歴史教科書」を読む』(萩原遼・井沢元彦,祥伝社新書,2011年11月10日初版)pp.49-52