警察庁の有識者検討会がとりまとめた中間報告書によると、自転車の違反についても刑事責任が問われる「赤切符」だけではなく、自動車や電動キックボードのように、反則金の支払いを求めるいわゆる「青切符」を適用する。
対象年齢は16歳以上となり、これまでも違反が目立った、信号無視、一時不停止、遮断踏切の立ち入り、歩道通行などのほか、新たに携帯電話の使用が対象となり、反則金は5000円から1万2000円程度となる見込みだ。
ただ、携帯電話の使用で事故につながる危険な行為は、酒酔いや酒気帯び運転と同じ「赤切符」の対象となる。
一方、取り締まりについては、これまで通り、原則、指導や警告を前提としていて、通勤通学の多い時間帯や利用者が多い重点地区を中心に行われる。
また、車道を走る自転車を保護する目的で、十分な距離がない場合には、自動車には安全な速度で走行すること、自転車にはできる限り端に寄ることを義務づける規制も設けられる。
自転車をめぐっては、歩行者との事故が去年2905件で、2年続けて増加している。
また、自転車が絡む死亡重傷事故では、7割以上で自転車側にも違反がある。
こうした悪質な自転車に対して、全国の警察は取り締まりを強化し、去年は2万4549件が摘発され、10年前から3倍以上となった。
警察庁は、来月の最終報告書を踏まえ、道交法の改正案を通常国会に提出する方針で、改正から2年以内に施行される見通し。