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【パヨクの作文】「ネトウヨ化」した母 僕が日本政府のコロナ対策への不満を口にしようものなら 「パヨクなの?」などと言い出す始末。
(略)
母は現在とうに還暦を過ぎているのだが、僕のカミングアウト時より少し前からスマホを持つようになっていた。それが彼女にもたらした最大の変化は、本を一切読まなくなったことだ。1ヶ月に数回の頻度で図書館へ出かけ、その度に5~6冊は借りてきてすぐに読みきっていた母が、ぴたっと本を読むのを止めたのだ。
代わりに見るようになったのが、スマホに入っていたYouTubeだった。
その頃から、会話の中で韓国・中国を悪く言うことが徐々に増えはじめた母。それは国の政策批判などではなく、キムチが好きで食べていた僕に「キムチを食べると韓国人みたいになる」と言ったり、中国で水害が起こった際に「中国への天災は天罰」と言ったりするなど、差別的な発言ばかりだった。
そして同時に、いかに日本が正しく素晴らしいかをとうとうと語った。今では僕が日本政府のコロナ対策への不満を口にしようものなら、「パヨクなの?」などと言い出す始末。
僕だって韓国・中国の政府に対して疑問を抱いている部分はある。でも、それは日本に対しても同じことだ。全否定はせずとも、ここ数年の日本政府の政策や方針には不信感を抱かざる得ない部分がある。
しかし、母は日本への苦言を、まるで彼女自身への悪口のようにとらえてしまう。国というものに自分の存在を重ね合わせるかのように、ひたすら日本という国がいかに素晴らしいかを誇らしげに語るのだ。そして、そこで語られる話の情報源はほぼ全てがYouTubeなのである。
他にも、「LGBT=左翼」といったような内容の動画を家で堂々と観たり、「LGBTには生産性がない」といった寄稿を発表して物議をかもした杉田水脈議員を擁護するような発言をしたり。しまいには、「最近はいきすぎた主張をする人が多い」などと語ってくる母。それらが僕を否定することになると彼女は微塵も思っていないようで、僕の立場に全く考えが及んでいないことに驚きとショックを感じた。
やがてそういった話題に触れるのが苦痛になり、カミングアウト後に打ち解けたかのように思えた母との間に、また埋まらない溝ができてしまった。ゲイであることを隠していた時とは違って会話自体は増えているものの、真剣に話をする度に虚無感だけが増していった。
(略)
6/21(月) 8:02 現代ビジネス
https://news.yahoo.co.jp/articles/06414a62e475c5a8491947dfffb5f05b579ca67b?page=1