あわせて読みたい
【地道に技術を積み上げること】韓国が宇宙強国になるには・・・「“韓国型NASA” のような宇宙開発専担機関が必要」
_______________________________________________________
韓国が宇宙開発専担組織を作り、予算や人材の拡充と民間企業の参加拡大に尽力して、宇宙強国に成長すべきだという主張が出た。
全国経済人連合会(以下、全経連)は、最近発表した『主要国の宇宙産業国際比較および示唆点』の報告書で、宇宙産業の発展を通じて良質の雇用を新たに創出する必要があると明らかにした。
報告書によれば、グローバル宇宙産業は昨年3千850億ドルで、2040年には1兆1千億ドル水準に達すると予想されている。代表的な分野である衛星産業は、グローバル規模が2010年は1千670億ドル、2019年には2千710億ドルで、過去10年間で約1.6倍成長した。
高付加価値の先進国型産業でもある宇宙産業は、自動車産業と比べて付加価値率が1.7倍高くてR&D労力の比重は2.5倍高く、良質の働き口を創出することができる。また、開発期間がそれぞれ5年・3年の造船・自動車などの他種の産業と比べ、平均10年と雇用期間が長く維持されて安定した雇用の創出にも有利である。
このように宇宙産業は重要な役割を担当しているが、グローバル基準と比べて韓国の状況はかなり後れを取っているという分析である。現在、宇宙開発業務は科学技術情報通信部に所属する巨大公共研究政策官室傘下の部署が担当している。これはグローバル宇宙強国であるG5(アメリカ、イギリス、フランス、ドイツ、日本)や中国、ロシアが独立した行政組織を設けているのとは対比する姿である。
最近では、ケニアやジンバブエなどの国も宇宙開発に拍車をかけるため、担当組織を新設するムードがあると報告書は言及した。
政府の予算や専門人材の側面でも後れを取っている。昨年、我が国の宇宙開発予算の規模はG5、中国、ロシアと比べると7億2千万ドルで、GDP対比で0.04%にとどまる最低水準を記録したことが分かった。宇宙開発担当機関である韓国航空宇宙研究院(KARI)の予算および人材の規模も、それぞれ4億8千万ドル、1千人水準で下位圏に属している。
OECDの統計によれば、2018年基準の民間企業の宇宙投資のR&D規模はアメリカが264億ドル、フランスが34億ドル、イギリスが24億ドル、ドイツが20億ドル、日本が8億ドルで、韓国は日本の半分レベルに過ぎなかった。技術水準も低調である。国家科学技術知識情報サービスによれば、2019年4月基準の米国の技術水準を100とすると、中国(89)、日本(86)、韓国(60)の順で最下位レベルだった。
このような状況で、韓国が宇宙強国に跳躍するための案として報告書では、『宇宙開発担当組織の新設』、『予算および人材の拡充』、『民間企業の参加の拡大』、『韓米の宇宙協力強化の努力』など4つの課題を提示した。
全経連の関係者は、韓国型NASAのような独立した宇宙開発担当機関を設立すべきだと強調して、「宇宙政策を統括する国家宇宙委員会の地位を強化して、宇宙開発の予算および人材も大幅に拡大する必要がある」と話した。
また、「韓米ミサイル指針の終了、アメリカのアルテミス計画への参加などを契機に、韓米の宇宙協力を強化すべきだ」と付け加えた。
産業日報(韓国語)
http://www.kidd.co.kr/news/222794