経営トップが2年連続で女性への不適切行為で退く、異例の事態となりました。石油元売り最大手、ENEOSホールディングスの社長だった斉藤猛氏。懇親会の場で酒に酔った状態で女性に抱きつく不適切な行為をしたとして、19日付で解任されました。
ENEOSでは去年も当時の会長がセクハラで辞任したばかり。斉藤前社長はこの日の夜、news zeroの単独取材に応じ、「自分自身に緩みがあった」「ひたすら謝ります」などと反省の弁を繰り返しました。
19日夜、ENEOSホールディングスの社長だった斉藤猛氏が自宅前でnews zeroの取材に応じました。
■「私ごときの不祥事で」 反省の言葉を繰り返す
ENEOSホールディングスの社長を解任された斉藤猛氏
「皆様にご迷惑お騒がせしたことについて、大変申し訳なく思っています。私ごときの不祥事で一点でも(会社を)狂わせたのは申し訳ない。私は私でこれから反省しますし、罰を受けます」
何度も頭を下げ、反省の言葉を繰り返した斉藤氏。19日、女性に不適切な行為をしたとして社長を解任されたことが発表されたのです。
■2年連続 経営トップが不祥事で退く異例の事態
その“行為”は、ENEOSが開いた会見で明らかになりました。
ENEOSホールディングス 西岡清一郎社外取締役
「斉藤氏が同席の女性に抱きつくという不適切行為があった」
“不適切行為”が先月末、内部通報によって発覚したといいます。ENEOSによると、斉藤氏は懇親会の場で同席した女性に酔った状態で抱きついたということです。
ENEOSホールディングス 西岡清一郎社外取締役
「『度を越して飲酒したこと自体が問題であり、自制ができておらず大変恥ずかしく申し訳ない』と述べている」
――度を越した飲酒というのはどの程度の飲酒でした?
ENEOSホールディングス 西村伸吾取締役
「どの程度というのは表現できないんですけど、彼(斉藤氏)としては自制心を失ってしまったというところなので、相当な量であったと推察はされます」
――記憶がないとか酩酊(めいてい)状態?
ENEOSホールディングス 西村伸吾取締役
「記憶がない…。そういう点では記憶がない状態だと」
実は、ENEOSを巡っては去年にも会長を務めていた杉森務氏が飲食店の女性従業員のドレスの中に手を入れて胸を触ったり、キスを強要したりしたことで辞任していました。そして、今回は社長の斉藤氏が解任となりました。
(略)
■同席の常務も女性に性差別発言か
斉藤氏がnews zeroのカメラに語ったのは――
社長を解任された斉藤猛氏
「企業風土を変えなきゃとか、荒波に入っている会社なので、会社が変わっていかなきゃいけないとこだったので、それらも含めて企業風土を変えると、ここ1年でやってきた」
――取り組んだけど今回解任ということで
社長を解任された斉藤猛氏
「これは私がダメだったんですね。自分自身に緩みがあった、これは反省しています。反省どころじゃないですね。自らが『企業風土を変えましょう』『個人個人、自立的に頑張っていこう』と旗印あげてやっていた手前、悔やんでも悔やみきれない」
――どうしてやってしまったのか
社長を解任された斉藤猛氏
「そこはもうなんというか…。そこが情けないんですけど」
――飲みすぎて?
社長を解任された斉藤猛氏
「そうですね。ずっと私、飲み会では一次会のみ、飲むことには人一倍気をつけていたけど」
「そこが残念、自分自身にも情けない。そんなに酔わないほうなんですけどね、残念です。お酒ってのは良くないと…すみません」
また、ENEOSによると、斉藤社長による不適切行為があった懇親会には、ほかにも副社長の谷田部氏と常務の須永氏も参加していたといい、二人とも「お酒を飲んでいて斉藤氏の不適切行為に気づかなかった」と話しているということです。
さらに、常務の須永氏については同席した女性に対して性差別とみられる不適切な発言もあったといい、須永氏は3か月間、報酬を減額。副社長の谷田部氏は斉藤氏の行為を止められなかった責任を問われ辞任処分となっています。
■同席者も処分…街の人は?
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