■SAやPAでも適用 “置き去り”の可能性も
間もなく年末年始の帰省や旅行のシーズン。飛行機や鉄道と比べて割安な高速バスを利用するという人も多いのではないでしょうか。
JRバス東北は「年末年始にご利用のお客様へ」と題して、こんな注意喚起を行いました。
JRバス東北:「バスは発車時刻になると発車します。お客さまが発車時刻にいらっしゃらない場合でも、弊社からお客さまへご連絡すること及び、お客さまをお待ちすることはございません」
バスが決められた時刻に出発するのは当たり前。しかし、このルールは途中で休憩に立ち寄ったサービスエリアやパーキングエリアでも適用されるといい、下手をすれば置き去りにされてしまいます。
60代:「困りますよね。交通手段なくなっちゃいますからね。荷物も乗ったままでしょうし」
一体、なぜここまで厳しいルールを打ち出したのでしょうか?
■「気づいたら置き去りにされていた」男性
JRバス東北は、サービスエリアなどで乗客を置き去りにすることもあると呼び掛けています。
JRバス東北:「年末年始は利用者も多く、時間を守らない乗客がいると、他の乗客に迷惑がかかるので、注意喚起をしました」
サービスエリアに“置き去り”にすることは法的には問題なく、すでに他のバス会社でも行われています。
置き去りにされた20代男性:「半分寝ぼけたような状態で、休憩に入ったので。それで休憩時間オーバーして、気づいたら置き去りにされていたという感じ」
こう話すのは去年、高知から京都まで高速バスを利用した際、途中の徳島のサービスエリアで“置き去り”にされたという20代の男性です。
20代男性:「まずはバス会社の方に電話をして、ただバス会社の方ではどうしようもないということで、ヒッチハイクに取りかかりました」
男性は状況を理解してもらうために乗車券を見せながらトイレの前で声を掛け続け、運良く大阪に向かっていた車に乗せてもらい、事なきを得ました。
20代男性:「最低限のスマホと財布だけは持っていたので、何とかなりました」
■「1秒でも遅れたら置き去り」ではなく…
とはいえ、ヒッチハイクが必ずうまくいくとは限りません。
人里離れた山の中にあることも多い、サービスエリア。SNSにはこんな体験談も投稿されています。
SNSから:「遠くの街の灯を頼りに山道を抜けて、国道らしき通りに出て、5時間ぐらいかけて、その街の駅にたどり着いた」
JRバス東北は「1秒でも遅れたら置き去り」というわけではなく、実際には現場の乗務員が状況に応じて判断する」と説明していますが、いずれにしても乗客には時間をしっかり守ることが求められます。