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タワマンに住んで中学受験をさせる層の大半は「庶民」…日高屋で「娘の学費に年間100万円」とこぼす父親
https://news.yahoo.co.jp/articles/2a6cf6217b111822d53b7ac4de3b2c57f52b1866
「中学受験をさせるのは庶民ではない」
取材先でのことだ。私が「庶民は子どもを勉強させるしかないから、中学受験をさせるんですよね」といったことがあった。すると、取材相手の中小塾の経営者が苦笑しながらこう返した。「中学受験をさせるのは庶民ではないですよ」。
これと同じようなことを、多岐にわたる受験全般を扱っている大手塾の経営者もこう話した。
「金持ちは中学受験をさせる。高校受験はなんというか庶民のもの」
そして、これは塾業界全体のマーケティングなのである。
これに違和感も覚えるのは私だけであろうか。タワマンに住んで中学受験をさせる層の大半は「庶民」に見えるのである。
共働き夫婦が無理をすればタワマンと中学受験に手が届く
では、東京でタワーマンションを買って子どもを中学受験させるにはどの程度の年収が必要か。
現在、正社員の平均年収は先にも述べたように男性が584万円、女性は407万円だ(前述の令和4年国税局調査)。合わせて約1000万円だ。夫婦でペアローンを組めば、6000万円ほど借りられるので、タワーマンションも買えただろう。今はマンション価格が上がっているが、10年前はもっと安かったのだから。
一方、教育費はどうか。中学受験対策や受験費用には300万円かかり、私立中高に通うとなると学費はトータルで600万円ほど。これぐらいならどうにかなるという家庭も多いのではないか。学費を年間100万円と多めに試算したが、人気の進学校の頌栄は年間55万9800円、攻玉社は59万2000円。これらの学校は学習の面倒見がいいから、うまくいけば高校1年生ぐらいまでは塾なしで済み、想像よりは経済的な負担は大きくない。
先日、中華料理チェーン「日高屋」の新宿の店舗で、サラリーマンらしき40代ぐらいの男性二人組が子どもの話をしていた。そのうちの一人は娘を私立の中高一貫校に通わせているといい、「年間100万円かかる。奥さんは身体が辛いから会社員を辞めてパートタイマーになりたいといっているけど、学費を考えると頑張って続けてもらわないと。マンションのローンもあるし」とも話していた。