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【化石賞】中国が選ばれない理由 「中国国内でのNGO弾圧につながる可能性」「あまり刺激したくない」
温室効果ガスを大量に出す石炭火力発電を使い続けているのが理由だ。一方、世界最大の温室ガス排出国である中国は化石賞にほとんど縁がない。
日本政府は、既存の石炭火力発電を廃止せず、燃焼時に二酸化炭素(CO2)を出さないアンモニアを燃料に混ぜる技術を積極的に活用する方針。岸田文雄首相は1日の首脳級会合で、この技術で世界の脱炭素に貢献する姿勢をアピールしたが、CANから、環境に優しいと見せかける「グリーンウォッシングだ」と批判された。
日本は化石賞の常連だ。受賞報告を受けるたびに日本政府代表団は「温室ガス削減の実績を積み上げているのになぜ理解されないんだ」と肩を落としている。
これに対し、中国はほぼ受賞歴がない。CANによると、2013年のCOP19で受賞したのが最後で、新興国で複数回受賞しているインドやブラジルなどと比べても少なさが際立っている。
気候変動の原因となった化石燃料を長年使い続けてきた先進国の責任は重い。しかし、新興国の温室ガス排出も増えており、世界全体での対策が欠かせない。日本政府関係者は「中国は世界第2位の経済大国でありながら、COPではいまだに途上国のように振る舞っている。責任ある態度と言えるのか」と不満をこぼす。
中国が化石賞に選ばれない理由について、CAN関係者は「中国国内でのNGO弾圧につながる可能性もあり、あまり刺激したくないのでは」と分析。その上で、日本に対し「化石賞には批判だけでなく、政策改善への期待も込められている。世界にもっと貢献してほしい」と話した。
https://news.yahoo.co.jp/articles/a79306f2629f3d191708b9a5a89bc9eab04b4b32