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オリックス・山崎福也、日本ハム移籍を決断 6球団争奪戦勝ち抜いた決め手は「エース」
2023年11月25日 2時0分
オリックスから国内フリーエージェント(FA)宣言した山崎福也投手(31)が日本ハム入りを決断したことが24日、分かった。宣言残留を認めるオリックスを含む6球団による争奪戦に発展していたが、日本ハムからエースとしての評価を伝えられたことが、心に響いた模様だ。日本ハムがFAで投手を獲得するのは初めて。就任3年目に勝負をかける新庄監督にとって、力強い補強となった。
山崎福が決断した。6球団によるFA争奪戦の末、新天地として選んだのは、同じパ・リーグの日本ハムだった。
日本ハムは20日に大トリで初交渉し、4年総額8億円以上とみられる条件を提示した。今季は2年連続の最下位に沈み、チーム最多9勝の上沢がポスティング制度での米大リーグ挑戦を表明。先発陣の強化がテーマで、今季11勝を挙げた山崎福の獲得に乗り出した。山崎福はかねて「先発として投げられることを考えていきたい」と強調。日本ハムからは、同じ左腕の加藤貴と並ぶエースとしての評価を伝えられ、その熱意が胸に響いた模様だ。
ヤクルト・高津監督、DeNA・三浦監督、巨人・阿部監督が直接出馬して交渉。ソフトバンクは4年総額12億円以上とみられる条件を提示していた。山崎福はオリックス残留の選択肢を含めて悩み抜いたが、金銭面よりも、先発投手として最も輝ける場所を日本ハムに見いだした。26日のオリックスのファンフェスタに出席。自身の言葉で報告する予定だ。
日本ハムは父・章弘さん(62)が選手、コーチとして在籍した球団で、捕手の伏見や金子2軍投手コーチらオリックス時代の先輩もいる。さらに、得意の打撃も生かせる可能性がある。大谷を輩出し、今季新人の矢沢も投打二刀流として育てている。山崎福は日大三高(東京)時代、3年のセンバツで大会最多12安打をマークし、プロ公式戦でも22打数6安打の打率2割7分3厘、昨年の日本シリーズでは適時打を放った。二刀流という新たな可能性に挑める土壌が日本ハムにはある。
年俸6000万円は補償が発生しないCランクとみられ、オフのFA市場で目玉といえる存在だった。新庄監督が「今年のような成績であればユニホームを脱ぐ覚悟」と来季へ進退をかける中、球団初のFA投手獲得で、熱望していたローテの中心投手が加わることになる。
◆山崎 福也(やまさき・さちや)1992年9月9日、埼玉・所沢市生まれ。31歳。中学3年時に脳腫瘍の手術を受けたが、奇跡的な回復。日大三高(東京)で2度甲子園に出場し、3年春は準優勝投手。明大では通算20勝を挙げ、14年のドラフト1位でオリックス入団。昨年の日本シリーズ優秀選手賞。父・章弘さんは捕手として巨人、日本ハムでプレー。188センチ、95キロ。左投左打。既婚。