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【岩本輝雄】久保と伊東はむしろ共存させるべき。流動的に動いて右サイドから制圧。連係が深まれば、強力なストロングになる
ミャンマー戦に続いて、シリアにも5-0で大勝。相手との実力差はあるかもしれないけど、ワールドカップの予選で連勝スタート。充実の戦いぶりだったね。
シリア戦は、久保が先制点を決めるまでの30分ぐらいは、相手の粘り強い守備に苦戦したというか、ちょっとてこずっている感じがした。でも、一発決めちゃえば、もう日本のペース。バババっとたたみかけて、圧倒してみせた。
際立っていたのは、トップ下で存在感を示した久保。ゴールラッシュの口火を切ったミドルシュートは素晴らしかった。得点シーン以外でも、余裕を持ってプレーしていたよね。コンディションの良さが感じられたし、絶対的な自信があるんだと思う。
久保がトップ下で、2列目の右サイドは伊東だった。久保は右サイドも得意としているから、2人のポジション争いが話題になることもあった。でも、シリア戦を見る限り、十分に共存できる関係じゃないかな。
2人とも流動的に動いて、呼吸も合っていた。たとえば、伊東が自慢のスピードで相手を引っ張れば、空いたスペースに久保がスッと入って、パスを受けてからカットインなり、クロスを上げるなりと、多彩なアタックを繰り出す。
相手のサイドバックからしたら、嫌だろうね。伊東だけをケアしていればいいわけじゃないし、久保に注意が向けば、伊東がフリーになる。僕もサイドバックのプレー経験があるからイメージできるけど…相当にやっかいだね。攻撃参加なんてしてる場合じゃないよ(笑)。
プレービジョンとテクニックに秀でる久保は、サイドよりセンターに置いたほうがより活きると思う。自分で局面を打開する能力があれば、味方を活かすこともできる。まさに“真ん中”の選手だよ。
久保と伊東はむしろ共存させるべき。試合を重ねてさらに連係を深めれば、かなり強力なストロングになると思う。
加えて、最前線には絶好調の上田がいて、今回は怪我で離脱した三笘が左サイドで戻ってくれば…。南野や浅野、古橋、前田らも控えていることを考えても、森保ジャパンの攻撃は手がつけられないかも。そんな楽しい想像を膨らませてくれるシリア戦だった。
【著者プロフィール】
岩本輝雄(いわもと・てるお)/1972年5月2日、51歳。神奈川県横浜市出身。現役時代はフジタ/平塚、京都、川崎、V川崎、仙台、名古屋でプレー。仙台時代に決めた“40メートルFK弾”は今も語り草に。元日本代表10番。引退後は解説者や指導者として活躍。「フットボールトラベラー」の肩書で、欧州CLから地元の高校サッカーまで、ジャンル・カテゴリーを問わずフットボールを研究する日々を過ごす。
サッカーダイジェスト 11/22(水) 21:00
https://news.yahoo.co.jp/articles/d190cedd910902d682a6a2aae2c5b7abe52b2bf5