あわせて読みたい
<セルジオ越後>躍動感も危機感もない試合 5点は少ない 2次予選は日本にとっては価値ない
B組初戦で、日本代表(FIFAランキング18位)がミャンマー代表(同158位)に5-0で大勝した。W杯北中米大会に向けて幸先良く白星スタートを切る中、セルジオ越後氏は「危機感がない」と厳しく指摘した。
また錯覚する時期に入ったね。日本は急に全員うまくなった-。そう勘違いしちゃうよ。前回の2次予選(21年5月)ではFW大迫とMF南野が得点を重ねた。
その後、彼らの好調はW杯本大会まで続いたのか? 今度はFW上田の番か。ハットトリックだ。これでエースFWの当確ランプがつくのかな?
ミャンマー相手なのに、4万の吹田は満員になった。サッカーどころの国なら、半分も埋まらなかったはず。お祭り気分にはなれたと思うよ。試合が終わって、相手選手の名前が1人も頭に残らない時点で、その試合に価値はないともいえるが。
この試合、両サイドバックのオーバーラップがほとんどなかった。なぜ? 前にいる左MF相馬、右MF堂安が1人で突破できるし、クロスも上げられるから、必要がなかった。センターバック2人はほとんどの時間、敵陣でプレーした。躍動感も危機感もない試合だったな。
その割に、5点は少ないね。相手シュート0なのに、GK交代の意味も分からなかった。結局、これではまるで、たくさんのお客さんを集めたコンサートだよ。
MF三笘やDF板倉、FW古橋と前田ら多くの選手を負傷で欠いた。DF冨安もベンチ外。それでも危機感はない。それほど、2次予選は日本にとっては価値のないものだね。
これでは南米や欧州との差は開く一方だ。ケガ人が出なかっただけで、よしとするしかないね。
(日刊スポーツ評論家)
https://www.nikkansports.com/m/soccer/column/sergio/news/202311160001816_m.html?mode=all