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【G7サミット開幕】コロナ復興へ協議 「過ち繰り返さない」
G7サミットで初日の討議に臨む(左端から時計回りに)ミシェルEU大統領、菅首相、ドイツのメルケル首相、フランスのマクロン大統領、英国のジョンソン首相、バイデン米大統領、カナダのトルドー首相、イタリアのドラギ首相、フォンデアライエン欧州委員長=11日、英コーンウォール(代表撮影・共同)
対面形式でのサミット開催は2年ぶり。3日間開かれ、最終日の13日にジョンソン英首相が記者会見し、成果を発表する。
初日の11日は、新型コロナウイルス禍からの経済復興や、ワクチンが不足する途上国への分配について協議。ジョンソン氏は、G7の首脳が集まった会議の冒頭で新型コロナの克服に向けて協議する方針を明言した。「(サミットは)新型コロナの流行から教訓を得て、同じ過ちを繰り返さないようにするために必要だ」と強調した。
英国はサミットで、来年末までにワクチンを全世界で接種可能にする目標を提案する方針だ。10日に発表した最低計10億回分の供与は目標達成に向けた具体策。英政府は10億回分の供与を実現するため、G7各国が余剰ワクチンを出し合う計画を想定している。
ジョンソン氏は10日、1億回分を途上国などに供与すると発表。バイデン米大統領も同日、米国がワクチン約5億回分を貧困国や中低所得国に無償で供与する計画を正式発表した。
他国の供与分は明らかになっていないが、サミットではワクチンの供給を加速するため、製造工場を世界に増やす計画も示す。
バイデン氏は10日、コーンウォールで演説し、新型コロナ対策はサミットの「主要な焦点だ」とし、新型コロナと戦うには「地球規模の取り組みが必要だ」と訴えた。中国が途上国へのワクチン提供と引き換えに外交的見返りを要求しているのを念頭にワクチン供与は「人々の命を救うために行うのだ」と述べた。
サミットでは、中国による覇権的な行動のほか、新疆(しんきょう)ウイグル自治区での人権侵害や香港での民主派排除などを討議する。中国主導の巨大経済圏構想「一帯一路」への対抗策やサイバー攻撃に対する行動計画の策定に関しても議論する。
英国は今回、民主主義国の協力関係を強化するため、オーストラリア、インド、韓国、南アフリカの首脳をゲスト国としてサミットに招いた。
産経ニュース 2021/6/11 23:47
https://www.sankei.com/article/20210611-CPJ4I2PF2VLRLPW2PWHZAPKOXQ/