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【韓国】「在日3世」の私が直面した「使い回し」「汚れた箸」「食べ残しがついた椅子」の”驚くべき現実”
日本、韓国でも人気の高い中国ビールの青島(チンタオ)の生産過程で、1人の従業員が原材料に「小便」をしているという映像だ。
中国といえば、韓国と「元祖」論争が繰り広げられているが、「キムチ」論争の最中では、薬味唐辛子を漬ける前段階の塩漬けをプールの様な穴の中で洗っている半裸の従業員が話題になったこともあった。
その時も大きな衝撃だったが、今回は流石の私も中国製加工食品を一切断とうと思わされる出来事だった。
それにしても、中国ではこういった不衛生ニュースが定期的に出てくる。
韓国ではそのような中国レベルの話は聞かないが、日本との違いは住んでいてよく実感する。たとえば、韓国では食事の際におかずが多く出ることが有名だが、そのおかずを使い回している店があった。一度、カンナムでカミさんがチゲを頼んだが、そのチゲは他の席に持って行かれた。そのお客がそのチゲを食べ始めているにもかかわらず、「間違った」と取り上げて、そのチゲを何気ない顔でカミさんの前に置いていったこともあった。
一部始終を見ていた私はあまりの出来事に爆笑してしまったが、カミさんは烈火の如く怒っていたことを思い出す。
ちなみに、カンナムはソウルの中でも都会な商業地区であるが、そんな都会ですら起っている不衛生な使い回しが地方であっても不思議ではないと想像してしまう。仮に日本でこういった使い回しが発覚すれば客足が遠のくだろうが、韓国では「またか」「そうだよな」と大目に見るケースがほとんどだと思う。
(略)
日本との「大きな違い」
私は韓国でお店に座る時、汚れてないか椅子や座布団を確認する。そうしなかった頃は、ズボンにお尻にコチジャンや何かしらの汚れがつくことが続いたからだった。また、箸やスプーンもよく見ないと汚れが取れていない場合もある。
箸類をテーブルに直に置く風習の韓国だが、これは5年ほど前から客が気を使いだして、ナプキンを敷いて置く店が増える様になった。それならば簡単な箸置きをと思うが、それも聞くと「箸置きって日本文化でしょう」と言われたことがある。その時「ナプキンは西洋式じゃね?」と思ったが、口に出せばお得意の“歴史論争”になりそうだったので黙っておいた。
このように10年前に比べてお客(韓国人)の意識は高くなっている様に見えるが、変わらない意識レベルで停滞しているのが食を提供する側の意識だ。実際に、お客のニーズに追いついていないのが現実だ。
多分、経営者は「なぜそこまで気にする」という意識がまだ残っている様にも見える。反面、客側の意識の育成には日本あってこそだと私は思うが、それを韓国で言うとまた怒られそうだ。
だが、これだけ多くの韓国人が訪日し、まず驚くことは街の清潔さとどこに行っても一定のサービスを笑顔で受けられることなのだが、帰ってくれば韓国での違和感を禁じ得ないはずだ。同じお金を払っても……ということは自然な感情だと思える。