あわせて読みたい
ダンキンドーナツ火傷事件、女性に約4億5千万円の和解金が支払われる!
アメリカのドーナツチェーン「ダンキンドーナツ」のドライブスルーでコーヒーを注文した女性が、蓋がしっかり閉まっていなかった容器からこぼれたコーヒーで大火傷を負ったとして訴訟を起こした。この訴訟に対して最近、ダンキンドーナツ側が和解金として300万ドル(約4億5000万円)を補償することが決定した。米ニュースメディア『New York Post』などが報じた。
ダンキンドーナツを運営するフランチャイズ本部の「ゴールデンドーナツ(Golden Donuts, LLC)」は10月24日、女性の怪我や日常生活への不利益を補償するため、女性が出した訴訟の和解案を受け入れた。これにより、訴訟は却下された。
和解金を受け取ることになったのは、米ジョージア州に住む70歳の女性で、この女性が火傷を負ったのは2021年2月、ジョージア州シュガー・ヒルにあるダンキンドーナツに訪れた際のことであった。
女性はドライブスルーで従業員からコーヒーを手渡された後、コーヒーカップの蓋が外れてコーヒーがこぼれ、太もも、鼠径部、腹部にII度からIII度の火傷を負い、広範囲の皮膚移植を必要としたという。火傷の深さは大きく分けるとI度、II度、III度に分類され、I度は表皮まで、II度は真皮まで、そしてIII度は皮下組織まで傷害が及んだ状態である。
法律事務所「Morgan&Morgan」のベンジャミン・ウェルチ弁護士(Benjamin Welch)によると、女性は火傷による後遺症のために歩行訓練をしなければならず、現在においても日常生活に支障があるという。
女性の火傷の状態は深刻だったため、同州の病院の火傷病棟で数週間を過ごしたという。歩く際に痛みがあり、日光の下に出ることもできない。そして、一日に何度も患部にクリームや軟膏を塗らなければならないそうだ。
2022年4月8日、女性はジョージア州グイネット郡の裁判所にて提訴した。ウェルチ弁護士によると、この女性の火傷の治療費は20万ドル(約2900万円)を超えたという。訴訟では、ドライブスルーの従業員がコーヒーカップの蓋を適切に固定していれば、事故は起きなかったと主張していた。
「Morgan&Morgan」の創設者であるジョン・モーガン氏(John Morgan)は、「今回の和解によって、すべてのレストランやフランチャイズ本部が従業員を適切に教育し、顧客の安全を優先することを願っています」と語った。
なお米ニュースメディア『USA TODAY』が今回の件について、ダンキンドーナツへの取材を申し込んだが、返答は来ていないという。
今回のニュースを見た人々からは、「300万ドルが手に入るなら、熱いコーヒーの入ったポットを膝の上に置かれても構わない」などと補償金の額の大きさに反応したコメントがあがっている。
一方で、法律を学んでいると思われる学生からは、「ドーナツ店が悪いのだろうか? この種の不当な訴訟や判決が、間違った判例を生み出すのだ。判例法の授業の初日に教授が言った『我々は訴訟大国に住んでいるのだから、弁護士である限り雇用され続けるだろう』という言葉を思い出す」といったコメントも見られた。
画像は『TMZ 2023年10月24日「DUNKIN’ DONUTS WOMAN GETS $3M FOR SPILLED COFFEE … Franchise Settles Lawsuit」』『New York Post 2016年10月22日付「‘Where’s the chicken?’: Woman sues KFC for $20M over false advertising」(Shutterstock)、2023年9月18日付「Dad sues hospital for $642M after witnessing his wife’s C-section: ‘It gave me psychotic illness’」』『Eric Nyadida 2022年10月27日付X「Equity group continues to infringe on my intellectual property by still running the ads in Tanzania」』『Shanghaiist 2020年4月1日付「Parents to pay ¥1.85 million after daughter paralyzes baby by dropping apple from balcony」』『Metro 2018年12月21日付「Couple ordered to pay neighbour £100,000 because children are too noisy」(Picture: Google Maps)』のスクリーンショット
(TechinsightJapan編集部 H.R.)
|
<このニュースへのネットの反応>