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【独メディア】 ハマス「中国はわれわれをまねて台湾に侵攻する」、人民解放軍が反論
2023年11月1日、独国際放送局ドイチェ・ヴェレの中国語版サイトは、
パレスチナのイスラム過激派組織ハマスの指導者が「中国はわれわれをまねて台湾に侵攻する」と語ったことに対し、
中国軍関係者が否定したと報じた。
記事は、ハマスが10月7日にイスラエルに対してテロ攻撃を仕掛け、1400人以上のイスラエル人を殺害し200人以上の人質を取ったと紹介。
これに対してイスラエルは「ハマスの地上からの抹殺」を宣言し、以後両者は1カ月近く武力衝突を続けているとした。
そして、ハマスの海外指導者ハレド・マシャール氏が先月末にエジプトのテレビ局サダ・エルバラードのインタビューを受けた際に
「中国はわれわれの攻撃を輝かしい例として見ており、われわれのアル・カッサム旅団が10月7日に行ったことを台湾に行う計画を検討している」
と述べ、中国がハマスの戦術を踏襲して台湾に攻撃を仕掛けるつもりだと主張したことを伝えている。
また、マシャール氏が「ロシアもこの攻撃から利益を得た。攻撃によってロシアとウクライナに対する米国の注意をそらしたからだ。
ロシアはこの攻撃を軍事学校の教材として使うという」とも語ったことを紹介した。
その上で、中国軍事科学院元副院長で人民解放軍中将である何雷(ホー・レイ)氏が
10月31日に北京で開かれた第10回香山フォーラムの席で「中国の軍隊が他の武装組織や軍隊を手本にするわけがない」と述べ、
マシャール氏の発言を否定したと紹介。
何氏が「中国軍は大国の軍隊であり、独自の国防政策を追求している。いかなる国の軍隊のまねもしない。
われわれは常に平和を提唱しており、必要に迫られた時のみ自衛のために武力で反撃し、国家主権の完全性と国の統一を守る」
と語ったとした。
さらに何氏が台湾問題について、「最大の誠意と忍耐をもって平和的統一を目指す」ことが中国の一貫した方針であると強調するとともに、
「中国と台湾の統一にタイムスケジュールはない。武力衝突が起きたならばその責任はすべて台湾にある。
中国がどのような手段を講じるかは、外部勢力の干渉の度合いと台湾当局の行動次第だ」と主張したことを併せて伝えている。
(翻訳・編集/川尻)