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巨人・中田翔FA移籍ならオリックスか 福良GMとの〝蜜月〟関係 関係者からは「最善の選択肢」
FA権行使なら、新天地はパ・リーグ3連覇の絶対王者バファローズか。今オフの去就が注目される巨人・中田翔内野手(34)にオリックスへの移籍の可能性がささやかれ始めている。オリックスには日本ハム時代の“恩師”である福良淳一GM(63)が編成トップに座っている。これに加え、生活の拠点を夫人の実家がある関西へ移すシナリオは家族を第一に考える中田にとって「最善の選択になる」と指摘する声が急浮上。果たして、その深層は――。
残留か、それとも権利行使か。中田は保有している海外FA権について今も熟考を重ね続けている。来季は3年契約の2年目となるものの、今オフでオプトアウトが可能。自身の去就に関して「(決断は)早いに越したことはないんでしょうけど、野球人生を全うする場所なので真剣に考えたい。残るという意味でもね…いろいろなことを考えてます」と悩める胸の内を語っている。
その上で「もちろん(夫人とは)子供のことを考えた上での話し合いがメインですよ。自分からしたら子供の学校のことが一番ネックであったりもするし。家族あっての自分なので、そこは最優先に考えたい」と説明。移籍を決断する場合、新天地選びには4人の子供の生活環境が最重要ポイントとなることも強調している。
自身の希望として「やっぱりスターティングメンバーに自分の名前があれば(いい)というのは思います。もちろんダメだったら切られる世界。DHでも守備に就くでも、試合に出たいなという気持ちが強いです。できればやっぱ一塁で出たい」とも言い切った。
家族の環境面を第一に考えると、現在も住んでいる関東圏からの引っ越しを強いられないことが最善のようにも思える。だが日本ハム時代から中田と深い付き合いのある球界関係者は「夫人は大阪出身。その実家のある関西に生活拠点を移すことは祖父母の援助を受けられるという意味でも決して“悪い選択肢”ではない」と指摘する。
そして中田がFA権行使の決断に至った際、同関係者は移籍先として今や「関西の雄」となった絶対王者・オリックスを筆頭候補に挙げた。その理由と根拠についても「福良GMは日本ハム時代にコーチとして、まだ芽の出なかった中田を当時の主軸だった稲葉(現日本ハムGM)と組んで指導し、育て上げた恩人。やり手の福良さんのことだし、中田の(自尊心の)くすぐり方も心得ている」(前出の関係者)と解説している。
実際にプロ入りした2008年から3年間、なかなか一軍に定着できなかった日本ハム時代の中田に大胆な打撃改造を施したのは当時の福良ヘッド兼打撃コーチだった。上体が前に突っ込む悪癖を矯正するため中田と話し合いを重ねるとノーステップ気味の「ガニ股打法」で覚醒させ、その後の飛躍につなげている。
両者は今も信頼関係が深く、師弟の間柄だ。中田がFA権行使ならば「福良GMは頓宮と中田の一塁起用両立プランを考え、獲得に動く」と前出関係者は読んでいる。
ちなみにオリックスの名将となった中嶋監督も日本ハムでの現役時代に中田とは「先輩後輩」として強い絆で結ばれていた。そしてくしくも07年のドラフト会議(高校生対象)でオリックスは当時大阪桐蔭の中田を1位指名したが、4球団競合の末に外れくじを引いた苦い思い出がある。それから16年後にFAで“かつての恋人”を獲得することになるのか。まずは中田の決断に注目だ。