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体育大会の夜に男子生徒だけが絆を深める伝統行事「ファイヤーストーム」 なぜ時代遅れを貫くのか 豊橋東高校
■4年ぶりの”密” 伝統行事「ファイヤーストーム」が復活
豊橋東高校で約70年続く「ファイヤーストーム」。体育大会の後、たき火を囲んで男子生徒が歌い踊り、絆を深める行事です。多くの祭りやイベントが中止になったコロナ禍でも、接触しないよう感染対策を取った上で開催し、伝統をつないできました。
ことしは4年ぶりに本来の形で実施することになりました。1年生は原則参加ですが、強制はされません。2、3年生は希望者だけが参加します。練習では、3年生が下級生を指導します。
(3年生)
「自分の前の人が、自分の左のももに座る。自分は、後ろの人の左のももに座る」
コロナ禍では自粛していた肩を組み合って密着し、円陣を組む練習です。しかし、指導する3年生自身も1年生の時からコロナ禍のため、本来のファイヤーストームを経験していません。練習後は3年生だけで集まり、意見を出し合います。
(3年生)
「腰と腰をつけるぐらいに立たせて、そこからかがめさせないと」
本番直前の全体練習。これまで和やかだった雰囲気は一気に引き締まります。旧制中学時代の校歌や民謡など昔から変わらない6曲を歌います。
(3年生)
「(声が)小せぇぞ!小せぇ!返事!」
「ひじが下がってきてる!あげろ!直角だ!」
かつてファイヤーストームは、荒々しい「バンカラ」の象徴でした。3年生が激しい檄を飛ばします。
”パワハラ”や“性差別”と言われかねないこのご時世、”時代遅れではないか”という指摘もありますが、あえて昔と同じ形式で行うのは、伝統を守りたいという思いがあるからです。
■コロナ禍で翻弄された高校生活…ストームにかける思いは
(略)
(正村朋也さん)
「ストームは厳しく指導するから、時代にそぐわない部分が結構ある。いきなり『小せぇ』とか言うのではなく、事前に『そうだったら言うよ』と言っておいて指導していく形にした」
旧高等女学校の流れをくむ豊橋東高校はかつて、女子生徒が中心でした。ファイヤーストームは、少ない男子が団結を深め、存在感を示すため始まったとも言われています。近年は賛否もありますが、学校はコロナ禍前の形で復活させることを決めました。
(豊橋東高校・鈴木敏夫校長)
「このストームが昔から、社会が変わっていくのに変わらず続いてきた意味を、やったことによって感じてほしい。”帰属意識”や”母校愛”を得てくれるといいなと思う」
■女子生徒がカルピスで告白!?時代に合わせ変化しながら受け継がれる伝統
迎えた9月27日の本番当日。校長と総長の正村さんが松明から薪に火をともします。太鼓の音と、男子生徒たちの歌声がグラウンドに響きます。
ことしは4年ぶりに見学も許可され、女子生徒や保護者など大勢のギャラリーが勇ましい姿を見届けます。
(正村朋也さん)
「東高デカンショ節」
たき火を囲んで行う円陣も、うまくいきました。
生徒たちから呼び出されたのは、3年生の学年主任、宮崎智之教諭。3年生がお世話になった教員を呼び出し、感謝を込めて水を浴びせるのもファイヤーストームの見所です。フィナーレは、打ち上げ花火。歌い終えた男子生徒たちは歓声をあげて花火を見上げました。
以下全文はソース先で
CBC 2023年10月22日(日) 06:00
https://newsdig.tbs.co.jp/articles/cbc/782333?display=1