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「最悪です…でも現実」原英莉花がスコア誤記により米ツアー予選会を失格に
スコア誤記で失格となった原英莉花
<LPGA Qスクール(予選会)セカンドステージ 3日目◇19日◇プランテーションG&CC(米フロリダ州)◇ボブキャット・コース=6543ヤード・パー72、パンサー・コース=6363ヤード・パー72>
来季の米国女子ツアー参戦を目指し、今週のセカンドステージを受けていた原英莉花が、スコア誤記により3日目終了時に失格となった。「こんなことあるんですね。びっくり。自分を疑いました」。告げられた直後は、呆然という表情だ。
問題があったのが、この日唯一のボギーを打った8番パー4。同伴競技者のマーカーから渡されたスコアカードには本来『5』となっているはずの箇所に『4』と書かれていたが、それをアテスト(スコア申告)での読み合わせでも気づかずに提出。
「(アテスト後)自分で順位表を見たときに『6アンダーじゃないな』って。言いにいったらスコアカードを見せてくれて、『こうなっているよ』って。なんで5に見えたんだろう」。つまり速報のリーダーボードを見た原本人が、本来のスコア『67』ではなく『66』になっていたことに気づき、LPGAに申し出。アウトなどトータルスコアについては自ら『34』、『67』と記入したが、ホールごとのスコアに間違いがあったため、『66』に訂正されてしまっていたというわけだ。
前日「73」とスコアを落としていた原だったが、3日目は好調。6バーディ・1ボギーで、トータル5アンダーまでスコアを伸ばしていた。一桁順位に上げ、40位タイまでが進む最終予選会(11月30日~12月5日、米アラバマ州)へ大きく前進していただけに、あまりに悔しい結果だ。
スコア誤記による失格は「初めてです」。力なく「仕方ないですね」とは言うが、「応援してくださってるファンの方に申し訳ない」とこれまで受けてきた声援に対し頭を下げる。「最悪です。でも現実なので」。いい形でプレーを終えていた一日は、考えてもみない結末が待っていた。
これで予選会経由での来季米ツアーの道は閉ざされることになった。ただこの後、11月2日~5日に太平洋クラブ美野里コース(茨城県)で行われる、日本開催の米国女子ツアー「TOTOジャパンクラシック」優勝によってメンバー資格を得る方法は残されている。「頑張ります。そこしかないですし、頑張ります」。そう言い残し、帰国するため車に乗りこんだ。(文・間宮輝憲)
【ゴルフ規則 3.3b ストロークプレーのスコアリング】※抜粋
プレーヤーのスコアはマーカーがそのプレーヤーのスコアカードに記録する。マーカーは委員会が特定した人、または委員会が承認した方法でプレーヤーが選んだ人のいずれかとなる。プレーヤーはラウンド全体で同じマーカーでなければならないが、委員会がマーカーの変更の前、または後にその変更を承認した場合を除く。
(2)プレーヤーの責任:ホールのスコアの証明と、スコアカードの提出。ラウンド中、プレーヤーは各ホールの自分のスコアの記録をつけるべきである。
ラウンドが終了したとき、プレーヤーは:
●マーカーが記入した各ホールのスコアを注意深く確認し、問題があれば委員会に提起するべきである。
●マーカーがスコアカードのホールのスコアを証明していることを確認しなければならない。
●マーカーが記入したホールのスコアは変えてはならない。ただし、マーカーの同意、または委員会の承認がある場合を除く(しかし、プレーヤーやマーカーはどちらも変更されたスコアの追加の証明を行う必要はない)。
●スコアカードのホールのスコアを証明し、速やかに委員会にスコアカードを提出しなければならない。その後はスコアカードを変更してはならない。
プレーヤーが規則3.3bのこれらの要件に違反した場合、そのプレーヤーは失格となる。
(3)ホールの間違ったスコア。プレーヤーがホールについて間違ったスコアのスコアカードを提出した場合:
●提出されたスコアが実際のスコアよりも多い。そのホールに対して提出された多いスコアが有効となる。
●提出されたスコアが実際のスコアよりも少ない、またはスコアが提出されなかった。そのプレーヤーは失格となる。