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「むちゃくちゃやろうかな」広島・新井貴浩監督が型破りさい配示唆「失敗したらもう、ごめんなさい!だよ」
本拠地での14、15日のDeNAとの2試合。新井監督は積極さい配で連勝に導いた。ファイナルは4戦先勝方式で阪神に1勝のアドバンテージがある。挑戦者として不利を抱えてのスタートとなる決戦を前に語ったのは「ある程度、むちゃくちゃやろうかなと。展開によっては」という覚悟だった。
「普通にやっていてはなかなかちょっと厳しい戦いになると思う。だから展開によっては、もうリスク上等で、むちゃくちゃやらないといけない場面も出てくるのかな、と。失敗したらもう、ごめんなさい!だよ」
玉砕覚悟の「むちゃくちゃ」。オーバーラップする言葉をかつて使ったのが阪神の岡田彰布監督(65)だ。
前回優勝した2005年、ターニングポイントとして語り継がれる場面がある。9月7日、ナゴヤドームでの中日戦。一打サヨナラのピンチで岡田監督が自らマウンドへ赴き、久保田投手(現投手コーチ)にかけたとされる言葉が「めちゃくちゃやったれ!」だ。久保田はここを抑え、延長戦を制したことで優勝へと一気に加速した。
「むちゃくちゃ」「めちゃくちゃ」は極限状態の選手の背中を押すようで、広島の首脳陣はシーズン中から使っている。DeNAとの第1戦、8回に流れを引き寄せる三盗を決めた羽月隆太郎内野手(23)はこう話した。「シーズン中から監督や(藤井)ヘッド(コーチ)に、出たらもう何してもいいから、めちゃくちゃにしてくれ、と言われている」。だから失敗することの「恐怖心はない」のだという。
新井監督は現役時代、阪神移籍1年目だった2008年に岡田監督の元でともに戦っている。そのときに学んだのか、偶然の一致か、大一番へ向けて「むちゃくちゃ」なタクトも用意している。