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楽天・新監督に今江1軍打撃コーチが有力 石井監督は退任、GM兼任から指揮官専念実らず
楽天の石井一久監督(50)が今季限りで退任することが10日、分かった。3年契約3年目の今季は終盤までロッテ、ソフトバンクとクライマックスシリーズ(CS)進出を争ったが、勝てば3位だったレギュラーシーズン最終戦のロッテ戦に0―5で完敗し、2年連続の4位が確定。13年以来11年ぶりの優勝を目指す来季の後任は今江敏晃1軍打撃コーチ(40)が有力候補に挙がっている。
最後の最後まで粘ったが、143試合目で力尽きた。今季は13年以来のリーグ優勝を達成できず、そして日本一の可能性を残すCS進出への道も完全に閉ざされた。勝てば3位となり、逆転でCS進出だったロッテ戦に完敗。石井監督は本拠地のファンへのあいさつのため、マウンド付近に設置されたマイクの前に立った。
「皆さんをCSにお連れすることができず、申し訳ありませんでした。本当に負けて凄く悔しい思いです。選手もそうです。この一戦の悔しさを胸に、また来年、選手は一生懸命、悔しさを晴らすためにやっていきますので、皆さん、声援をよろしくお願いします」
18年9月にGMとしてチームに加入し、21年から3年契約で監督兼任GMに就任。今季から監督に専念することになったが常に編成面にも気を配りながらチーム強化のためにその身を削ってきた。特にGMとしてはFA補強で手腕を発揮。18年オフに西武から浅村、19年オフにはロッテから鈴木大の獲得に成功した。他球団に負けない好条件の提示はもちろん、日米4球団を渡り歩いた自身の現役時代の経験を伝えるなどして口説き落とした。
監督就任1年目の21年こそ3位も昨年は4位。それでも数年先を見据えながら、今季も投手ではドラフト1位の荘司、さらに渡辺翔、内は1軍デビューからともに50試合以上に登板させるなどチームの未来を担う若手投手を積極的に起用した。結果は4位で3年契約の終了とともに退任する意思を固めたが、6月終了時点で28勝40敗1分けで最下位に低迷していたチームは最終的に70勝71敗2分け。来季以降につながる戦いを示した。
今後、球団は2年連続Bクラスの要因を分析し、後任の選定作業にも入るが、内部昇格となれば今江打撃コーチが有力候補となる。40歳と若いが、現役通算1682安打を放った技術に裏打ちされた指導法で選手からの人望は厚く、甘いマスクと爽やかなイメージでコーチとなってからもファンの認知度は高い。2桁借金で下位に低迷していたチームのてこ入れで5月下旬に2軍から1軍に配置転換となってから打撃部門を立て直し、開幕から5月まで・210だったチーム打率は6月以降は・260と格段にアップさせた。
球団が目指すのは東北のファンが誇れる、毎年のように優勝を争える常勝軍団の結成。13年以来の優勝を目指すため、新体制を構築する。
◇今江 敏晃(いまえ・としあき)1983年(昭58)8月26日生まれ、京都府出身の40歳。PL学園では2年夏に甲子園出場。01年ドラフト3巡目でロッテ入団し、05、10年の日本シリーズでいずれもMVPを獲得。06年の第1回WBCでは日本の初優勝に貢献した。15年オフに海外FA権を行使して楽天に移籍し、通算成績は1682安打で打率.283、108本塁打、726打点。19年限りで現役を引退し、2軍で打撃コーチなどを歴任。
https://www.sponichi.co.jp/baseball/news/2023/10/11/kiji/20231010s00001173558000c.html
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