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楽天・石井一久監督、今季限りで退任へ 3年契約最終年追い上げも4位終戦「申し訳ありませんでした」
◆パ・リーグ 楽天0―5ロッテ(10日・楽天モバイル)
楽天・石井一久監督(50)が今季限りで退任する意思を固めたことが10日、分かった。GM兼任を解き、監督専任で臨んだ3年契約最終年の今季はクライマックスシリーズ(CS)進出を最後まで争うも、この日のロッテ戦(楽天モバイル)で6安打完封負け。70勝71敗2分けで4位で終戦した。今後は退団するとみられる。
試合後のスピーチ。143試合目で力尽きた石井監督は無念の表情で「今日の試合に敗れて皆さんをCSにお連れすることができず申し訳ありませんでした」と頭を下げた。
3、4月は昨季の勝利の方程式だった西口、宮森がそろって不調に陥り9勝14敗と開幕ダッシュに失敗。5月も大幅に負け越し、7月には最大借金は「13」まで膨れ上がった。それでも、積極的に起用した高卒8年目の村林、大卒5年目の小郷が開花。不調の島内の穴を埋めて徐々に追い上げ態勢を整えると、7月以降は42勝31敗1分けと驚異の追い上げを見せ一時は借金も完済した。
「中長期的にチームを強くする。ファームを中心に次の世代を育てる土壌を築くこと」を主眼に置き、心血を注いできた。全ては「東北の皆さんに笑顔を届ける」ため。13年以来となる日本一を目標に掲げてきたが、志半ばでチームを去ることになりそうだ。
◆石井 一久(いしい・かずひさ)1973年9月9日、千葉県生まれ。50歳。東京学館浦安高から91年ドラフト1位でヤクルト入団。97年にノーヒットノーランを達成。98年奪三振王、2000年は最優秀防御率と奪三振王。02年、大リーグ・ドジャースに移籍。06年にヤクルト復帰。08年に西武に移籍し、13年限りで現役引退。18年9月に楽天GM就任。21年からGM兼監督を務め、23年は監督専任。夫人はフリーアナウンサーの木佐彩子。