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【韓国】朴槿恵元大統領「慰安婦合意破棄は惨憺」主張に、野党「洪準杓も再交渉に言及」反発
朴氏は4日、中央日報で公開された回顧録で「精魂を込めて作った慰安婦合意が後に文在寅政権によって一方的に事実上破棄されたことを獄中で聞いた時、私は何ともいえない惨憺たる気分に包まれた」と明らかにした。朴氏が韓日慰安婦合意に関連して立場を明らかにしたのは初めてだ。
文在寅政権の青瓦台(チョンワデ、大統領府)出身の野党(共に民主党)議員はこの日、中央日報との電話で「2017年の大統領選挙で洪準杓(ホン・ジュンピョ)自由韓国党(国民の力の前身)候補をはじめとするすべての候補が『慰安婦合意再交渉」を話していた」とし「これは文在寅政権だけの問題ではなかった」と述べた。
文在寅政権の外交関係者も「当時の状況は与野党を問わず『その合意は間違っている』と受け止めていた」とし「とにかく当事者らが合意を受け入れることができず、それをまた国民が納得できないという部分に対して与野党の共感があったのでは」と話した。
また野党は、朴前大統領が「(合意が)事実上破棄された」と表現した点についても「事実と異なる」と反論した。文在寅政権の青瓦台安保室の関係者は「両国間の合意については(文在寅政権でも)明確に『破棄でなく守るべき』と公式に話した」とし、青瓦台出身民主党議員も「当時外交部で破棄という言葉は使用しなかった」と伝えた。
朴氏は回顧録で、日本政府の10億円拠出を成果に挙げながら「日本の国家予算から10億円を受けたことは、日本の間接的国家責任を受け入れるという意味と解釈できる」と評価した点も野党は批判した。
「お金を渡して終えることで解決する姿を国民と犠牲者も受け入れられなかったのではないのか」(文在寅政権の青瓦台安保室関係者)という論理だ。朴槿恵政権で日本政府の拠出金で設立した和解・癒やし財団は文在寅政権だった2018年11月に解散した。
朴前大統領が回顧録で「(韓日合意に先立ち)韓国挺身隊問題対策協議会(挺対協、正義記憶連帯の前身)側に十分に知らせて理解を求めるよう指示した。後に分かったが、挺対協側はおばあさんに全く知らせていなかったという」とした部分も論議を呼んでいる。
文在寅政権の関係者は「文在寅政権の韓日慰安婦タスクフォースは朴槿恵政権が被害者に十分な同意を求めたものではなかったという結論を出した」とし「一部でも疎外された方がいれば(朴槿恵政権が)解決策を探さなければならなかった」と話した。
中央日報は当時の挺対協常任代表だった尹美香(ユン・ミヒャン)無所属議員の立場を聞くため電話をかけ、メッセージを送ったが、尹議員は応答しなかった。
一方、与党では「回顧録を通じて朴元大統領の苦心が表れた」と評価した。大統領室の関係者は「外交・安保において韓国は政権が交代すれば前政権の成果までもすべて消されたり否定されたりする傾向がある」とし「朴氏の経験が現政権にも示唆することがあると考える」と述べた。
国民の力の重鎮議員も「安倍晋三首相が直接謝罪し、重要なのは日本政府が法的責任は認めないとしながらも結局はお金を出したという事実」とし「法的責任を間接的に認めるという意味」と説明した。
昨年4月に公式的な席で安倍首相と会った与党の重鎮議員も「安倍首相が『慰安婦合意を引き出すために努力し、自らも非常に難しい決断をした』という話をしながら、朴前大統領の安否を尋ねた」とし、韓日慰安婦合意破棄に対する遺憾を表した。
中央日報日本語版2023.10.04 15:27
https://japanese.joins.com/JArticle/309765