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昨年リーグワーストの救援防御率3.78だったブルペンを再建するために招へいしたのが、19年から中日の1軍投手コーチを3年間務め、強力リリーフ陣をつくり上げた阿波野コーチだった。「どうやって強いブルペンをつくるか。適材適所で配置していきたい」と役割を理解していた。だが、救援防御率は昨年と同じくリーグ最下位で、3.82とさらに悪化。1年目という点を考慮しても、期待に応えたとは言いがたい。
今季の1試合の平均救援起用人数は、リーグ最多の3.51人。1イニングを任せられる投手が限られており、勝ちパターンを固定できなかった。役割を明確にできなかったことで、中には1日に5度も肩をつくったり、ブルペンの準備だけで1週間で200球近く投げた投手もいた。ファーム関係者は「体が思うように動かなくなって帰ってくる選手もいた」と明かした。
今季、大勢が離脱する事態も想定し、最速161キロの剛腕・ロペスを獲得した。だが、他球団のスコアラーが「キャンプの時から球はそこそこ速いけど、球質や変化量のデータから見ても苦労するなと思っていた」と明かすように、来日1年目の右腕はわずか8試合の登板に終わった。シーズン中にもトレードでオリックスから鈴木康やバルドナードらを駆け込みで補強。リリーフ陣に厚みを加えたが、同じく守護神の湯浅が抜けてもカバーできた阪神とは違い、大勢の穴を埋めるだけの戦力はなかった。「適材適所の配置」は、最後までかなわなかった。